まさかの時のボードゲーム: ブループリント

ランダムに配られたカードの上にダイスで建物を作って、できた建物の点数を競うというゲーム。3回建物を建てて(3ラウンド行って)、最終的に得た「勝利点」が一番高い人が勝利者になる。

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建設のルール自体は簡単で、「下にあるダイスの目と同じか、それ以下の目のダイスしか上に積めない」「カードに斜線が書かれている部分にはダイスが置けない」「6個ダイスを取ったら建設終了」という感じ。

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建築中は、それぞれに目隠しがされるので、御互いにどんな建物を建設しているかは分からない。できあがってのお楽しみ。

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建築につかうダイスは、ダイスプールから順番にひとつずつ取る。ひとつ取ったら、袋からダイスをランダムに選んで取りだして、ダイスプールの中に振り込むことで追加する。

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建築する建物は、上のようにカードのお題の通りの形に作ってもいいし、まったく別の形に作ってもいい。お題の通りにつくれば、6点のボーナスがあるというだけなので、それ以上の点数になりそうなら or 「偉業」を達成できそうなら、お題を無視して作るのもアリ。

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完全にお題を無視した、高層建築物を作ってみたところ。

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建物の点数の計算方法は、目隠しをする壁の裏に書いてある。

  • 橙色のダイスは、隣接しているダイスの数に応じて点数がもらえる。(2/4/6/8点)
  • 緑色のダイスは、個数に応じて点数がもらえる。(2/5/10/15/20/30点)
  • 黒色のダイスは、何階にそのダイスがあるかに応じて点数がもらえる。(2/3/5/8/8/8点)
  • 透明のダイスは、ダイスの目と等しい点数がもらえる。(l-6点)
  • お題の通りに建物をつくると、6点もらえる。

この計算は、最初はちょっと分かりにくい。間違いやすそうなポイントは以下のとおり。

  • 緑のダイス以外は、ダイス1個毎に個別に得点計算して合計する。
  • 橙色のダイスは、隣接している(面で接している)ダイスの個数だけが点数に関係する。隣接している向きは関係ない。説明の絵を見ると、向きが関係しているようにも見えるけど、向きは関係ない。
  • 橙色のダイスに隣接するダイスを数えるとき、隣接するダイスの色はどの色でもいい。橙色同士が隣接している場合だけが得点になる、というわけではない。
  • 緑色のダイスは、数だけが関係しているのであって、緑色同士が隣接しているかは関係ない。
  • 黒色のダイスは、そのダイスのある位置(階数)だけが関係しているのであって、黒いダイスを連続して積みあげる必要はない。2階にある黒いダイスの下に、橙色とか透明色のダイスがあっても、その2階にある黒いダイスで3点もらえる。
  • あとで出てくる「偉業カード」は、建物の点数計算とは関係ない。建物の点数を数えるときは、偉業カードや金賞カードなどの点数は(建物の点数には)含めない。

これくらいかな。

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例えば、この建物の点数は 31 点になる。分かりやすいように、ダイスの3階部分を一番左に、2階部分を中央の列に置いてある。点数の内訳は以下の通り。

  • 3階の黒色のダイス (5点): 3 階にある
  • 2階の橙色のダイス (6点): 隣接しているダイスが 3 つ
  • 2階の緑色のダイス (2点): 緑色のダイスが全部で 1 個
  • 1階の黒色のダイス (2点): 1 階にある
  • 1階の橙色のダイス (6点): 隣接しているダイスが 3 つ
  • 1階の透明のダイス (4点): 目が 4
  • お題の通りボーナス(6点)

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これの場合は、以下の通りで合計 24 点になる。

  • 2階の緑色のダイス (2点): 緑色のダイスが全部で 1 個
  • 2階の橙色のダイス (4点): 隣接しているダイスが 2 つ
  • 1階の黒色のダイス (各2点/合計6点): 1 階にある
  • 1階の橙色のダイス (6点): 隣接しているダイスが 3 つ
  • お題の通りボーナス(6点)

この場合、建物の点数自体は少ないけど、「同じ目を 4 つ使う」という「偉業」を達成しているので、2 点の偉業カードをもらうことができる。この偉業カードは建物の点数計算には使わず、3 ラウンドの建築勝負の後の、最終的な勝者を決めるときの「勝利点」として使う。

ここがまたちょっとややこしい。建物の点数計算は 1 ラウンドごとにするんだけど、建物の点数の合計で競うのではなくて「勝利点」の合計で競う、というところが最初は分かりにくい気がする。

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「勝利点」は 1 ラウンド終わったときに、建物の点数が一番高かった人が 3 点もらえて、二番目の人が 2 点もらえる(3人プレイの場合)。それぞれ、金賞と銀賞のカードを受けとる。これらとは別に(先に説明した)「偉業カード」というのがあって、特定の条件を満たすと 2 点の偉業カードがもらえる。

上の写真の真中に見えてる得点ボードとコマを見ると、何となく建物の点数を累積していくのかなーという感じがしてしまうんだけど、このボードはラウンド毎に建物の計算するときに使うだけで、点数を累積させていくわけではない。カルカソンヌのような、点数を累積していく系の得点ボードを見慣れてる人ほど間違ってしまいそう(注: 筆者のことです)。

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3 ラウンド終わったときには、こんな感じで金賞銀賞カードと偉業カードの合計点で勝負がきまる。青の人は勝利点 8 点で、黄色の人は 9 点、赤の人は 8 点なので、このゲームは黄色の人の勝ち。青の人は金賞2回と銀賞1回と毎ラウンド上位に入っているけど、金賞が1回しかない黄色の人より勝利点の合計は少なくなっている。

建物の点数が低くても、偉業を達成していれば偉業カードで 2 点もらえるので、かならずしも毎ラウンド高い得点の建物を作る必要がない。お題通りに作るのも、あくまで6点のボーナスが建物の点数につくだけなので、勝利点が狙えるならお題を無視するのもいい。ここらへんが面白いところ。

ダイスとお題によって、どう建設していくか毎回考える必要があり、マンネリ化しにくい感じはする。プレイ時間は短めで、4人でやっても 1 ラウンド 10 分くらいで終わるため、合計 30 分くらいでできる。お手軽な割には、結構考えるところが多くて楽しめる。


なお、お互いに目隠しして建築するので、イカサマをしやすいゲームではある。そういう意味では、ガチな勝負には向いてないと思う。ジャッジのように、全員の手を見られる人がいないと、イカサマは無くせなさそう。

というか、目隠しなしでもゲームとして成りたつ気はするんだけど、どうだろう。他人の手が見えるから偉業の達成を妨害するのが容易になって、バランスが結構変わるかな。

ルール的にも、改良できそうな点がいくつかあるし、何かハウスルールを考えてみたい。

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