MTG カード与太話: オリジンより「搭載歩行機械」「血の儀式の司祭」


搭載歩行機械/Hangarback Walker

ありそうでなかった、コストが (X)(X) のクリーチャー。点数で見たマナコストは 0 だから、歩行機械の伝統(?)は守ったと言えそうだ。といっても、過去に歩行機械は《ファイレクシアの歩行機械/Phyrexian Walker》しかいない。飛行機械はたくさんいても、歩行機械が少ないのはどういうことだろう。英語名に Walker という単語が入っていて、なおかつアーティファクトであるものを「歩行機械」と訳してそうなんだけど、たとえば《窯歩き/Kiln Walker》は歩行機械とは訳されていない。イラストが多脚ロボットぽくないのがイカンのかと思ったら、いかにもな絵の《縒り糸歩き/Strandwalker》も歩行機械とは訳されなかった。こっちは装備品だからダメだったんだろうか。意外に歩行機械として認められるための敷居は高い(?)らしい。

カード的にもいろいろ面白い仕組みをもっていて、うまく使えば大量トークン発生装置として使えそう。自力で +1/+1 カウンターを置くのは大量のマナが必要or時間がかかるので、別の方法でカウンターを増やしてみたい。すぐ思いつくのは「増殖」かな。定番だけど、これが複数出ているときに《伝染病エンジン/Contagion Engine》でカウンターを直接増やしてみたり、《容赦無い潮流/Inexorable Tide》を張っておいて、カウンターをどんどん増やすのは楽しそう。移植持ちのクリーチャーや土地を先に置いて、これを出した瞬間に +1/+1 が 5,6 個乗るみたいなのができたら楽しいよね。仮に破壊されてしまっても、後に大量にクリーチャーが残るのでそんなに悲しくない(むしろ嬉しい?)のも良い感じ。無色だし、何げにどこかのデッキに席があるんじゃなかろうか。


血の儀式の司祭/Priest of the Blood Rite

またしても新機軸のデーモン。自分自身はデメリットを持たないのに、自分を召喚する側(クレリック)にデメリットを付けるという、新しい試みを行なってきた。長い MTG の歴史の中でも、デーモンほどデメリットの付け方を研究している種族はないのではなかろうか。

他人に呼び出されるデーモン自体は過去にもいて、ライブラリーからデーモンを出せる《血の語り部/Blood Speaker》がいる。でもこちらは、呼び出したデーモン次第でデメリットが決まるので、このカードとはデザインの方向性が異なっている。クリーチャー以外が呼び出すものとしては、たとえば《黒き誓約、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis of the Black Oath》がいる。これも 5/5 のデーモンを出せるけど、出したときに 2 ライフ失なうデメリットが普通に(?)ついている。一方で《スカースダグの高僧/Skirsdag High Priest》はデメリット無しの 5/5 のデーモンが出せる。しかし、こちらは出すための儀式をするためにクリーチャーに死亡してもらう必要があり、なおかつクリーチャーを2体もタップする必要があって、なかなか面倒な感じ。これならデメリットのほうがいいんじゃという気もしてくる。いずれにしても、どれも似ているようでちょっとずつ違っており、長年の試行錯誤の様子が伺える。

・・・それはともかく、召喚した側のクレリックを何かの方法で処分してしまえば、実質的に 5 マナで 5/5 飛行 + 生贄要員がついてくるようなわけだし、かなり強いよね。手札に戻したり墓場と往復させたりして、アップキープに戦場にいないようにするもよし、《永劫の中軸/Eon Hub》みたいなのでアップキープ飛ばすのもよし(そこまでするかは謎だけど)と、工夫のしがいがありそうなカード。カードの使い方については、公式ページでいろいろ宣伝されているのでこれ以上はパス。個人的には結構好きな部類のカードなので(デーモンだし)、何か使ってみたい気はしている。

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