まさかの時のボードゲーム Star Wars Rebellion: 帝国軍のミッションカード

ここでは、帝国軍のミッションカードのうち、重要と思われるものについて説明する。帝国軍は、ミッションカードデッキから引ける通常の「ミッションカード」と、これとは別のプロジェクトデッキから引ける「プロジェクトカード」がある。プロジェクトカードはミッションカードと同じようにして使えるので、見掛け上はこれらに違いはない。プロジェクトカードは生産とデススターに関する効果をもつものが多く、ミッションの RESEARCH AND DEVELOPMENT でしか引くことができない。

帝国軍のスターティングミッションカード

m22_gather_intel

GATHER INTEL (Intel x1): 任意の同盟の星系で試行できる。成功すれば、同盟の秘密基地にいる同盟ユニット 4 つにつき 1 毎の probe カードを引く(最低1枚は引ける)。

probe カードを引くということは、それだけ秘密基地の候補が狭まることを意味する。毎ラウンド使うことで、じわじわと効果が現れるジャブのようなカード。このカードをちらつかせることで、同盟軍がユニットを基地に集めることをある程度牽制できる。

リーダー自体は任意の星系に置くことができるため、他のミッションより先にこのミッションでリーダーを配置しておき、あとから実行するミッションの成功率を高めたり、その星系での戦闘を有利に進めたりもできる。地味ながら強力なカードで、可能なら毎ターン使っていきたい。

m21_rule_by_fear

RULE BY FEAR (Diplomacy x1): 任意の帝国軍ユニットのいる有人星系で試行できる。成功すれば、その星系で1忠誠心を得る。

帝国マーカーを置くと、その星系に秘密基地があるならば、同盟軍はそこに基地があると言わなければならない。地上軍を派遣しなくても基地の有無が分かるため、小数の宇宙船を移動させながらこれをつかっていけば、かなり効率よく基地の候補を減らすことができる。もちろん、帝国の星系になればスキルアイコンの制限なく生産もできるようになるし、一石二鳥といえる。また、同盟の星系に使って同盟マーカーを除去して、POPULAR SUPPORT などの目的カードの条件達成を阻止するような使い方もできる(占領しただけでは、条件達成は防げない)。シンプルながら、汎用性の高いカード。

m23_capture_rebel_operative

CAPTURE REBEL OPERATIVE (Spec Ops x1): 任意の帝国軍ユニットのいる星系に配置された、同盟軍のリーダーに対して試行できる。成功すれば、そのリーダーを捕捉状態にする。

捕縛したリーダーに対して試行できるミッションは、ダークサイドに墜としてみたり、基地のある星系を拷問で(?)吐かせてみたりと、いろいろと強力な効果をもつものが多い。その素地を作るためのミッションとして、有効に使っていきたいミッションである。

ただし、同盟側がリーダーを帝国軍のユニットのある星系に配置していないと、このミッションにリーダーを割当てておいても、空振りに終わってしまうという問題がある。他のリーダーを使って、同盟のリーダーがいる星系に帝国軍ユニットを送りこむなど、空振りしないような対策をしておく必要はある。

m20_research_and_development

RESEARCH AND DEVELOPMENT (Logistics x1): 任意の帝国マーカーのある星系で実行する。下記の2つから1つを選ぶ。1) 2枚のプロジェクトカードを引き、1枚を手札に入れ、1枚をデッキの一番下に置く。2) サボタージュマーカーを星系から除去し、プロジェクトカードを1枚引く。

プロジェクトデッキからカードを手に入れられるミッションカード。プロジェクトデッキを掘りすすめて、デススターで星系を破壊できる SUPER LASER ONLINE を引きあてておきたいところ。また、サボタージュマーカーを除去できるカードはこれしかないので、同盟が SABOTAGE でマーカーを 2 つ以上置いてきたら、これを使って除去しておくべき。さもないと CUT SUPPLY LINES で得点される恐れがある。

重要なミッションカード (帝国)

m24_intercept_transmission

INTERCEPT TRANSMISSION (Intel x2): 任意の同盟の星系で試行できる。成功すれば、同盟プレイヤーは 8 枚の probe カードを引き、その中から帝国軍のユニットがある星系のカードすべてを帝国軍プレイヤーに渡す。残りのカードを probe デッキに戻してシャッフルする。

probe カードを大量に獲得できる、強力なミッションカード。自軍のユニットがいる星系の probe カードを獲得できるため、次に probe カードを引くときに、基地がある星系を引く確率候補を減らすことができる。リーダーを任意の星系に配置できるところも利点なので、うまく使って同盟軍を追い詰めたい。

ちなみに、probe カードを見て判定するのは同盟プレイヤーなので、ずるをしようと思えばできる。ゲームが終了してから probe デッキをめくって確認したとしても、STOLEN PLANS を使われてたりすると分からなかったりする。ここは、若干ルールに不備がある気がするところ。

m25_hunt_them_down

HUNT THEM DOWN (Spec Ops x2): 任意の星系で試行できる。成功すれば、この星系にある 2HP 分までのユニットを破壊する。

遠くの手が届かない星系に配置された、同盟軍のユニット(主に Rebeltrooper や X-Fighter あたり)を破壊するのに使える。ESTABLISH OUTPOSTS あたりの、同盟のユニットが配置されている星系の数を条件とする目的カードの達成を、地味に阻止するためにも使える。

ちなみに、帝国軍のユニットも破壊できるけど、破壊していいことは多分ない。また、星系が対象なので「秘密基地」に対しては使えない。

m27_carbon_freezing

CARBON FREEZING (Spec Ops x3): 捕縛されたリーダーに対して試行できる。成功すれば、Carbonite リングをそのリーダーに装着し、同盟プレイヤーは評判ポイントを 1 失なう。このリーダーは捕縛されているものと見做す。救出されたときは、装着されたリングを外す。

評判ポイントを失わせる効果を持つ、数少ないミッションカード。ただし、それ以外の効果は特にない。中盤以降に使えば、同盟プレイヤーのポイント計算を狂わせることができるかもしれない。とりあえず帝国プレイヤーとしては、ハンソロを捕えて使ってみたいよね。

m28_fear_will_keep_them_in_line

FEAR WILL KEEP THEM IN LINE (Deplomacy x1): Death Star か Star Destroyer か Super Star Destroyer がある星系で試行できる。成功すれば、このリージョンの任意の 2 つの星系で、忠誠 1 をそれぞれ得る。

一気に複数の星系を帝国星系にしたり、同盟マーカーを除去したりできる。同盟の基地の炙り出しにも使えるし、スキルアイコン目的で帝国星系にするのもよし。スターデストロイヤーなどを移動させる必要はあるけど、普通に基地を探索するためにあちこち移動しているはずなので、条件を満たすのはさほど難しくない。

m34_lure_of_the_dark_side

LURE OF THE DARK SIDE (Deplomacy x3): 捕縛されたリーダーに対して試行できる。この試行の間は、リーダーのすべてのスキルアイコンの合計数を試行の成否判定に使用する。成功すれば、Lure of Dark Side リングを対象の同盟のリーダーに装着する。そのリーダーはこのゲームの残りの間、帝国のリーダーになる。Luke Skywalker に対してこの試行が成功したときは、同盟プレイヤーは 1 評判ポイントを失なう。

捕まえた同盟のリーダーをダークサイドに墜とすという、最高に帝国らしいカード。帝国軍のロマンのひとつ。ルークに使って成功すれば、評判ポイントを1失わせるという強力な効果つき。是非、皇帝かダースベイダーでルークをダークサイドに墜としたい。レイア姫を捕えて墜としてみるのも乙・・・と思った貴方は帝国プレイヤーの鑑と認定。

ただ、これを狙っていくつもりが RETURN OF THE JEDI で逆襲され、ポイントされた上にダースベイダーか皇帝を除去される、みたいな悪夢は避けたいところ。ここはぐっとこらえて(?)、ルークをダークサイドに墜とすのは他のリーダーに任せるべき。

なお、アナキンはすでにダークサイドに堕ちているところからスタートなので、残念ながらそのシーンの再現はできない。というか、アナキンは捕縛状態ではない状態からダークサイドに逝ったから、このカードとは違うよね(注:ゲームとは無関係です)。

m33_imperial_propaganda

IMPERIAL PROPAGANDA (Deplomacy x2): 任意の帝国の星系で試行できる。成功すれば、このリージョンの各星系にある同盟マーカーを除去し、中立星系にする。

複数の星系の同盟マーカーを一気に除去できるミッション。ただし、そのためには帝国の星系がそのリージョンに1つ存在している必要があるため、使うには先に準備が必要になる。狙って使っていくというよりは、使えるタイミングがあったら使っていきたい、という感じのカード。

m29_planetary_conquest

PLANETARY CONQUEST (Spec Ops x2): 任意の星系で試行できる。成功すれば、AT-AT を最大 1 体まで、AT-ST を最大 1 体まで、Stormtrooper を最大 2 体まで、別の星系からこの星系に、隣接や輸送のルールを無視して移動する。もしその星系に同盟の地上ユニットがいるときは、戦闘を解決する。

秘密基地があると睨んだ星系に、これを使って地上ユニットを直接送りこむことができる。戦闘に勝てないとしても、これでユニットを送りこめば、少なくとも秘密基地があるかを確認することはできる。仮に帝国ユニットがこのときの戦闘で破壊されても、CRIPPLING BLOW などでポイントされることもない。

秘密基地を急襲する以外にも、強力な兵器が生産できる星系を占領する目的に使ったり、ESTABLISH OUTPOSTS などでポイントされることを阻止したり、CAPTURE REBEL OPERATIVE の準備として使うなど、応用の幅は広い。

m30_homing_beacon

HOMING BEACON (Intel x3): 捕縛されたリーダーに対して試行する。成功すれば、そのリーダーは救出される(捕縛リングを外す)。そして同盟軍プレイヤーは、そのリーダーを同盟軍の秘密基地のある星系に置かなければならない。

同盟のリーダーを発振器をつけてわざと逃がし、秘密基地を突きとめるという非常に強力なミッション。秘密基地のある星系を、一発で見つけられるミッションはこれしかない。これのためにも、是非とも同盟のリーダーを捕縛しておきたい。

なおこのミッションの内容は、帝国が Yavin 4 にある同盟の秘密基地を見つけるために、ミレニアムファルコン号にビーコンを付けるという、映画の内容に沿ったものとなっている(かなりシチュエーションは違うけど)。

同盟軍としては、全力で阻止したいミッションのひとつ。リーダーの捕縛を防ぐのが一番ではあるけど、どうしても捕縛されてしまったら、Intel の高いリーダーを残しておいて、この手のミッションが実行されそうになった時に対抗していくしかない。

m32_interrogation_droid

INTERROGATION DROID (Intel x3): 捕縛されたリーダーに対して試行する。この試行の間は、リーダーのすべてのスキルアイコンの合計数を試行の成否判定に使用する。成功すれば、同盟プレイヤーは、秘密基地の星系を含む 3 つの星系の名前を言わなければならない。

リーダーに拷問用ドルイド(イラストは IT-O Interrogator という機種)を使い、基地のある星系の情報を聞きだすというミッション。内容的にも帝国らしさが溢れている。帝国プレイヤーなら是非やってみたい(?)。

とりあえず、スキルアイコンを沢山もってるリーダーに使うと尋問も大変なので、できるだけスキルの少ないリーダーを捕まえて使うのがいい感じ。中盤以降に使えば、言える星系の数も減るのでなかなか効果的。難点は、Intel が高いリーダーが帝国には最初の時点では少ないこと。まあ、そのへんは数でカバーしていきたい。

m35_collect_bounty

COLLECT BOUNTY (Spec Ops x3): 任意の星系にいる同盟のリーダーに対して試行する。成功すれば、そのリーダーを捕縛する。そして、その捕縛したリーダーとこのミッションに割当てたリーダーを、帝国軍ユニットがある最も近い星系に移動する。

CAPTURE REBEL OPERATIVE に似ているけど、帝国軍ユニットがいなくても使えるのが魅力的。同盟側が油断していると、これでルークを捕縛されたりして事件になる。是非、ダースベイダーでルークやレイア姫を捕縛してみたい。

m31_superlaser_online

SUPERLASER ONLINE (Logistics x1) Project: Death Star のある任意の星系で実行する。その星系を破壊し、このリージョンにある有人星系1つで忠誠1を得る。

帝国軍のロマンのひとつ。映画よろしく、スーパーレーザーで星系をまるっと破壊できる。破壊した星系には「破壊星系マーカー」(大きな丸い爆発した絵の描かれたマーカー)を置く。破壊したときに、その星系に同盟軍の基地があったら直ちに帝国軍の勝利になる。帝国軍なら是非狙ってやってみたい。実際にはデススターは弱点がある上に、移動させて行かないと使えないので結構難しいんだけど・・・

なお、このカードは 3 枚あるので、最大で 3 つの星系を破壊できる。しかし、調子にのって破壊しまくっていると、破壊された星系の数だけポイントできる INSPIRE SYMPATHY で一気にポイントされて、いきなる敗北することにもなる。くれぐれも、ご利用は計画的に。

m26_construct_death_star

CONSTRUCT DEATH STAR (Logistics x1) Project: 同盟軍のユニットがいない、任意の無人星系で実行する。Death Star Under Construction をこの星系に置き、Death Star を生産キューの 3 の位置に置く。Death Star が配置されたときは、Death Star Under Construction を Death Star に置きかえる。

追加のデススターを生産できる唯一のミッション。Death Star Under Construction というのは、崩れたような形のデススターのフィギュアで、このフィギュアが置かれた星系でデススターが「建設中」であることを示す。建設中なので、このフィギュアがある星系では 上の SUPER LASER ONLINE は使えない。建設が終わるには 3 ラウンドかかり、それは生産キューの上に置かれた「デススター」のフィギュアで表される。生産が終了したら、「建設中」のフィギュアを通常のデススターに置きかえることで「建設終了」したことを示す。という感じ。

ちなみに、DEATH STAR PLANS の目的カードは「建設中」のデススターに対しても使える。建設中のデススターは、シートに示される通り黒の HP を持っているので、X-Fighter などで攻撃すれば普通に破壊することもできる。もし建設中のデススターが破壊されたら、生産キューにあるデススターも除去する。「建設中」のデススターは移動できない。また「宇宙船」(ship)の数を参照するときには、建設中のデススターも「宇宙船」として数える。詳しくはルールブックを参照のこと。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.