まさかの時のボードゲーム: テラミスティカ (Terra Mystica) 勝利条件編 (2)


  1. ゲーム準備編
  2. 勝利条件編
  3. ゲームの進め方編
  4. 勢力編

ゲームはターン制で,6ターン経過後に最も勝利点を稼いでいた人が勝利となる.勝つために必要な勝利点を得る方法はたくさんある.

  1. スコップレベルを上げる
  2. 建物をつなげて建てる.
  3. 船レベルを上げる.
  4. 町を作る.
  5. 教団ボードのマーカを進める.
  6. 得点カード,ボーナスカード,恩恵カード,勢力ボードに描かれた条件を満たす.
  7. 最後のターン後に持っているコイン 3 つにつき,1点の勝利点がもらえる.

多いよね・・・.でも,実際にやってみるとそれほど処理は煩雑じゃないんだけど,覚えることが多いという感じ.勝利点を得たら,ゲームボードの縁に置いてある,自分の色のマーカを点数分だけ進める.

ちなみにマーカは下がる(勝利点が減る)こともある.なので,最初はマーカが20のところに置かれる.0より下に行くことはできない.

一方で,マーカが一巡して100を超えたら,この100勝利点タイルというのをもらって2週目に入る.100未満に戻ったら,タイルはもちろん返す.以下,勝利点を得る手段について順番に書いてみる.

スコップレベルを上げる.

スコップレベル(ルールブックでは「スコップレベル」という言葉はなくて,「スコップの変換効率の改善」と書かれている.しかしイメージがしにくいので,ここではスコップレベルと呼んでいる)は勢力ボードの右側のところ(スコップトラック)に描いてある.最初の時点では,勝利点が書かれてないマスにマーカを置いてあるはず.

このトラックに描かれている資源を支払うことで,マーカをひとつ上のマスに進めることができる.このとき,進めたマスに描かれている勝利点がもらえる((もらえる点数は勢力によって違う)).ちなみにマーカを進めると,スコップを使う能力を安く使えるようになるんだけど,それについては「建物を建てる」のところで説明する.

建物をつなげて建てる.

建物コマ(日本語ルールブックでは「住居コマ」と書かれてるけど,神殿とか聖域も住居というのが違和感あるので,ここでは「建物コマ」とか単に「建物」と書いてる)を一番たくさん繋げて(ゲーム用語的には「隣接して」)建てた人から順に,18点,12点,6点がもらえる.同数の人が何人かいる場合は,点数の和を人数で割る(端数は切り捨て).例えば1位が2人なら,2人とも (18+12)/2 = 15 点ずつもらえる.2位が2人なら (12+6)/2 = 9 点.3位が2人なら 6/2 = 3 点ずつもらえる.1位が5人の場合は,(18+12+6)/5 = 36/5 = 7.2 なので,各自 7 点ずつもらう.という感じ・・・多分あってるはず.

この得点については,ゲームボードの左上(上の図)に書いてあるけど,細かいことまでは書いてない.また,建物を建てる方法については,いろんな方法があって制約もいろあって長くなるので,後でまとめて説明する.とりあえず,今は「どうやってかわかんないけど,マップのマスに自分の色の建物コマを建てる方法があるんだな」と思ってもらえばOK.

建物コマは五種類あり,上の図の左から順に「家」「交易所」「神殿」「聖域」「砦」となっている.種類によっていろいろ違いはあるんだけど,順位を決めるために建物の数を数えるときには,どの建物も等しく1つと数える.違いについては,建物を建てる説明のところでする予定.

で,建物が「隣接している」というのは,上の写真のように隣り合ったマスに建物コマが立っている状態のことをいう.左下の2つは,周囲のマスに建物がないので「隣接している」状態ではない.

この絵だと黄色は4個が隣接していて,緑は3個隣接しているので,黄色のほうが隣接した建物数が多いことになる.6ターン目の終了時点でこの状態なら,黄色が1位で18点,緑が2位で12点をもらう.

この絵だと,建物の数は黄色と緑で同数になっている.でも,黄色は全部隣接しているけど,緑はひとマス飛んでいる部分があって,2つの塊に分断されている.つまり,隣接している建物の数では黄色のほうが多い(緑は1個と3個に分断されている)ので,黄色が18点もらえて緑が12点になる.建物は一度建てると撤去する方法がないので,相手の建物群を分断するような位置に建物を建てると,隣接することを妨害することもできたりする.

この図の場合は,川に隔てられているので,黄色は建物の塊が3つに分断されていると判断する.ただし,橋というのがあって・・・

このように,川を跨いだ橋のコマが置かれていると,これらのマスは「隣接している」とみなされるようになる.つまり,この絵だと黄色の右下の建物は中央の建物の塊と隣接していることになる.

こんなふうに橋が2つあると,全体が隣接していることになる.もちろん橋があっても,橋の片側があきマスになっていると,その先に建物があっても当然隣接していないことになる.ちなみに,橋がなくても川を無視して建物が隣接していることにできる勢力がある(ドワーフとファキア).そのへんは勢力編で説明する.

船レベルを上げる.

勢力ボードの右側にある,船の絵のマス(船舶トラック)にあるコマをひとつ右のマスに進める(最初は0と書かれた位置にマーカがあるはず).このとき,進めたマスに描かれている勝利点をもらうことができる.右に進めるためには,ボードに描かれた資源を支払う必要がある.この勢力の場合,コマを進めるには司祭コマ1つと4コインを支払う.

船レベルを上げる(日本語ルールブックには「船舶の改良」と書かれているが,イメージしにくいのでここでは船レベルと書いている.プレイ中に用語を使うときは要注意・・・)と,「隣接している建物の数」を計算するときに,川のマスをレベル数分だけ無視することができるようになる.例えば,船レベルが1のときは,川の1つを飛ばして「隣接している」と判定できるようになる.

この図の場合,船レベル0だと黄色の建物の塊は3つに分断されているが,船レベル1なら川マス1つを無視してよくなるので,右の神殿は中央の建物の塊と「隣接している」と判定される.なので,船レベル1であれば隣接している建物の数は5個になる.さらに船レベル2だと川マス2個を無視できるので,一番下の建物も隣接していることになる,その結果,隣接している建物の数は6個と計算される.

このように他人の建物に分断されている状態でも,船レベルが2以上あれば,川の部分を経由して隣接している状態になる.この場合では,船レベルが1以下なら 緑 3 個,黄色 2 個で緑の勝ちになるが,船レベルが2以上なら黄色の建物が全部が隣接した状態になり,隣接している建物の数が 4 個になるので,黄色が1位になる.

なお,川を介して2つの建物が隣接している状態は,直接マスが隣り合ってる時と区別して「間接的に隣接している」という.一方,直接マスが隣り合ってる時は「直接隣接している」という.ただし,橋を介してつながっている場合は,マスが隣接してなくても「直接隣接している」という(ややこしい!).間接か直接かというのは,次の「町を作る」というところに効いてくる.

ちなみに船がない勢力もある.それについては,勢力の説明のところで・・・

町を作る.

町ができると,町タイルに書かれた分だけ勝利点がもらえる.

町カードはこのように10種類あり,もらえる勝利点が異なっている.勝利点以外にも,鍵の絵ともらえる資源の数も描いてあるけど,これらについては教団ボードや資源のところで説明する.

町は,建物が4つ以上「直接隣接した」状態になり,かつそれらの建物のパワー値の合計が7以上になったときに作る((作るのは強制で,条件が満たされたら即座に作らないといけない.まあ,作って不利になることは一切ないんだけど,よく忘れたり見落としたりするのよね.)).

建物のパワーは勢力ボードの建物の欄の右側に,紫のマークで描かれていて,家が1点,交易所と神殿が2点,砦と聖域が3点になっている.町ができるかの判定をするときは,あくまで「直接隣接している建物の数」を数える.川を挟んで「間接的に隣接している」建物は数えない.でも橋でつながってるのは「直接隣接している」のでOK.ここはちょっと(かなり?)ややこしい!

例えば,上の図だと黄色は4つの「直接隣接した」建物があり,パワー値の合計が7以上(家(1)+家(1)+交易所(2)+砦(3) = 7) なので町を作る.緑は4つ以上の建物が「直接隣接して」いるけど,パワー値が6しかない(家(1)+家(1)+交易所(2)+神殿(2) = 6) ので町はできない.

こちらは,緑の船レベルが1であれば川を挟んで 4 つの建物が「隣接している」状態で,パワーの合計が7になっているけど,「直接隣接している」状態ではないので,町は作られない.一方で黄色は川を越えているけど,橋がかかっているので4つの建物が「直接隣接している」状態になっており,なおかつパワー値の合計が7以上なので町が作られる.

もうひとつややこしいのが,聖域という建物が含まれていると,直接隣接している建物の数が3つでも,パワー値が合計7以上であれば町ができる,というのがある.

例えば,黄色は直接隣接している建物が3つでパワー値が7以上あるけど,聖域が含まれていないので町は作られない.一方で緑は建物3つでパワー値の合計が7で,なおかつ聖域が含まれているので,この状態になった瞬間に町が作られる(聖域が最初からあって,あとから隣に家を建てたのでも,聖域があとから作られたのでも同じ).

こんなふうに,建物を建てたときには毎回,町が作れるかどうかを判断する.町が作れるときは町タイルをひとつ選んで取り,町を構成する建物コマのどれかひとつの下に置く.選んだ町タイルに勝利点が書かれていて,その点数をもらうことができる.

ちなみに,タイルをどこに置いても何も違いがない.なので,置く場所を悩む必要は(趣味以外では)ない((ただし,マーメイドは川をはさんだ町ができるときは,町タイルを置く場所が指定されている.これについては勢力のところで後述の予定).町タイルを置いた後に,建物をいくら増やしても町が2個になることはない.町がひとつある状態で,別の建物の塊が町を作る条件を満たした場合は,そこに別の町を作ることができる.また,別々に作られた町があとからひっつくことがあっても,町を1個に減らしたり,他の何かの効果が起こることもない.

このような状態のときに,中央のマスに建物を建てると,単に建物のかたまりがすべて隣接する状態にはなる.

しかし,この場合は町が新たに作られることはない.

一方で上の位置に建物を建てると,町を作る条件を満たすので,上の建物の塊のところに新たに町がひとつ作られる.

教団ボードのマーカを進める.

4教団あって,それぞれの教団ごとに一番マーカが進んでいる人から順に8点,4点,2点がもらえる.4位以下の人には何もなし.0 のところにマーカがある場合は,2位でも点がもらえない.全員 0 のところにあったら,その教団については誰も点数がもらえないということ.もし1人がすべての教団でトップを取れば,合計32点もらえることになる.同点の場合は,隣接している建物の数による勝利点のときと同じように,同点の人の間で点数を均等に分割する.

マーカを進めるには,司祭を教団ボードの数値が書かれた部分に置く.置く場所によって,マーカを進められる数が違っている.一度置くと,司祭は動かすことができない.また,数字は教団ごとに4か所しかなく,すべての数字に司祭がおかれてしまうと,司祭を使った方法ではマーカを進められなくなる.司祭以外の方法では,恩恵カードやボーナスカードのアクションや,町カードを取ることでも進められる.それについては,後のカードによる得点のところで説明する.

教団ボードの列は,9と10の間に境があって,ここに鍵のマークが書いてある.鍵(=町)を持っていないと,ここを通過することができない.また,ある列(教団)の10のところに1人がマーカを進めると,残りのプレーヤはその列の10には入れなくなる.つまり,10までマーカを進めれば,その教団での1位は確定する.なお,別々の2つの教団でコマをそれぞれ10まで進めるには,鍵が二つ必要になる.つまり,町を2つ作る必要があるということ.3つでも同様.

得点カード,ボーナスカード,恩恵カード,勢力ボードに描かれた条件を満たす.

得点カードというのは,ゲームボードの左側に置いてある長方形のカードで,6枚ある.1ターンから6ターンを表していて,1ターン目が終わったら1枚目を裏向けにする.こうやってターンが終わったら裏向けることで,今が何ターン目か分かるようにする.

この得点カードの左側には勝利点がもらえる条件が書いてあり,右側にはターン終了時にもらえる教団ボーナスについて書かれている.カードは8枚あって,それぞれ勝利点がもらえる条件は違っている.

左の上2枚は交易所を建てたときに勝利点がもらえる.左側の下2枚は,聖域か砦を建てたときに勝利点がもらえる.右側の上から2枚は,家を建てたときに勝利点がもらえる.その下2枚は,町を建てたとき,スコップを使ったときにそれぞれ1点もらえる.これらのカードの得点は,いつでももらえるわけではなく,それぞれのターンでないともらえない.

なお,スコップの使い方については,建物を建てる方法のところで説明する.右側については,資源のところで説明する.

恩恵カードは楕円形をした黄色いカードで,神殿や聖域を建てたときなどにもらうことができる.この中に,家を建てたら2点というカードと,交易所を建てたら3点というカードがある.これらは,恩恵カードを持っている人だけがもらえる.

ボーナスカードというのは,上の短冊のような細長いカードのことで,これは各ターンごとにプレーヤがひとり1枚ずつ選んでもらうことができる.このカードの中に,条件を満たすと勝利点がもらえるものがある.上の図では左から3枚がそうで,左からそれぞれ「ターン終了時に家があると,家の数x1点もらえる」「ターン終了時に砦か聖域があれば,それぞれについて4点もらえる)」「「ターン終了時に家があると,交易所の数x2点もらえる」という内容になっている.「ターン終了時の数」を数えるところが得点カードに描かれている条件とはと違っていて,このターンに建てたのでなくてもいい.また,ボーナスカードは持っている人にしか効果がない.

勢力ボードにも,その勢力の特殊能力として,条件を満たすと勝利点がもらえるものもある.これについては,勢力のところで説明する(はず).

最後のターン後に持っているコイン 3 つにつき,1点の勝利点がもらえる.

ゲーム終了時に持っているコインについて,3枚につき1点の勝利点がもらえる.司祭,労働者,パワーなどはすべてコインに変換できるので,ゲーム終了時にすべての資源をコインに変えて,勝利点をもらうことができる.

だいたいこんな感じ

これで,ルールは半分くらい説明したような気がする・・・.

まさかの時のボードゲーム: テラミスティカ (Terra Mystica) 勝利条件編 (2)」への2件のフィードバック

  1. 左側の上から2枚は,聖域か砦を建てたときに勝利点がもらえる.左の下2枚は交易所を建てたときに勝利点がもらえる.
    >上と下が逆ですね
    かなりの昔の記事に今更ですが……

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