まさかの時のボードゲーム Gloomhaven [4] キャンペーンゲーム

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このゲームは、キャンペーンとしてプレイすることが前提になっている。キャンペーンは複数のシナリオで構成されており、ひとつのシナリオをクリアすると次の(いくつかの)シナリオがアンロックされ、プレイできるようになる。また、シナリオで得た経験値や報酬を使って、自分自身を強化することもできる。そして、シナリオをクリアしていくうちに、新たなクラスをプレイできるようになったり、Gloomhaven の街自体が発展して新たなアイテムを購入できるようになったりする。

キャンペーンにはメインのストーリーラインがあり、それを追っていくことで「メインストーリーをクリアした」という状態にたどり付くことはできる。しかし、それ以外のサブストーリーが無数にある上に、繰り返し遊べる「ランダムダンジョン」という要素もあるので、実質的にキャンペーンゲームには終わりはない。シナリオブックにあるシナリオだけでも 95 もあり、これらをクリアするだけでも年単位のプレイ時間がかかることは間違いない。

これは Gloomhaven の街(右上)と、その周辺の地域のマップである。

シナリオをクリアしたら、クリアしたシナリオのシールをマップに貼っていく。たとえば、最初のシナリオ Black Barrow をクリアしたら、マップ上に 1 と描かれた場所にシールを貼る。次の Barrow Lair をクリアしたら、すぐ横にある 2 のところにシールを貼る…といった感じである。そうやってシナリオをクリアしていくと、だんだんとマップの上にシールが増えていくというわけだ。

ある程度まとまったシナリオ群をクリアすると「業績(アチーブメント)」を獲得できる。業績を獲得することで、アンロックされるシナリオもある。獲得した業績は、対応するバナーのシールがあるので、それをマップの上の部分に貼っていく。キャンペーンが進めば進むほど、この業績のシールも増えていくことになる。

シナリオをクリアすることで、Gloomhaven の街自体が発展することもある。発展の度合いは、マップの下にあるゲージで表現される。街が発展すると、より高いレベルのアイテムを購入できるようになったり、クラスチェンジしたときの初期レベルを 2 以上から始められたりする。

こうやって、マップをどんどん埋めていくこと自体が、究極的なキャンペーンゲームの目的(というより楽しみ)であると言えよう。

ちなみに、壮大なキャンペーンゲームをプレイしている時間がないという人のために、カジュアルプレイというシナリオ単体を個別に遊ぶ方法や、インスタンスダンジョン(ランダムに生成できるダンジョン)を遊ぶ方法も用意されている。さらに、多人数でプレイできない人のために、ソロプレイのシナリオも用意されている。しかもそれはオマケ程度のものではなく、本格的なソロ用シナリオが大量に用意されており、まったく手抜きがない。用意されているコンテンツのボリュームがあまりにも膨大で、まさに無限に遊べるゲームといっても過言ではないだろう。

クラスの選択とキャラクタの作成

キャンペーンゲームをプレイするには、まずプレイヤーが各自使用するキャラクタのクラスを選択して、パーティを組む必要がある。初めて Gloomhaven の街を訪れたときは、初期の 6 つのクラス (Brute, Tinkerer, Spellweaver, Scoundrel, Cragheart, Mindthief) から一つを選ぶ。2人以上のプレイヤーが、同じクラスをプレイすることはできない。

  • Brute: 防御力や HP が高く、近接攻撃を得意とする。攻撃のダメージは高め。シンプルなアクションが多く、状態異常や回復や移動などは苦手。
  • Spellweaver: 遠隔攻撃を得意とする。防御力や HP は低めで、エレメンタルを使って追加の効果を得る能力をもつ。
  • Tinkerer: 遠隔攻撃、範囲攻撃、回復を得意とする。召還もできる。手札が多く行動に自由度が高い。一方で攻撃力自体は低め。
  • Scoundrel: 忍者的なクラス。攻撃方法に若干癖がある。罠の解除、宝の回収、不可視化などの能力を持つ。
  • Cragheart: 遠隔攻撃が得意とし、防御力や HP も高い。基本ダメージは若干低いが、エレメンタルの使用で能力を底上げできる。
  • Mindtheif: 純粋な攻撃は得意ではないが、状態異常や支援能力、隠密行動に優れる。HP は少なめ。

クラスを決めたら、対応するクラスのキャラクターシートに、キャラクターの名前を書く。名前は完全にロールプレイのためだけに使う。最初の時点ではレベルは 1 なので、レベル 1 のところに印をつけておく。初期ゴールドとして 30 ゴールドを受けとり、受け取ったゴールドシートの上に記録しておく。印刷できるシートの pdf は、下記から入手できる。

キャラクターシートの pdf

それから「ゲームの概要」でも説明したように、レベル1のアビリティカードの束と、クラス用の5つのトークン、フィギュア、キャラクターマットを受けとる。これらは、一連のキャンペーンゲームを続ける間は、基本的にひとりのプレイヤーが使い続けることになる。

しかし、キャンペーンのプレイ中にずっと同じクラスを使い続けるというわけではない。キャラクターには「引退」というイベントがある。引退したキャラクターは、以後のシナリオには参加できなくなる。キャラクターが引退してしまった時は、プレイヤーは新しくアンロックされたクラスをプレイすることになる。その場合、キャラクターは初期状態から始まることになるが、街の発展度合いによってレベル 2 以上の状態から始めることができたりする。また、アンロックされた(最初からは使えない)クラスは、初期のクラスより強力なアビリティを持っていたりするので、極端に弱い状態からプレイしなおし、みたいなことにはならないようになっている。

引退の条件は、キャラクターを作ったときに引く「個人クエストカード」に書かれている(ことがある)。個人クエストカードには、プレイヤーが個人的にクリアすべき条件が書かれている。その条件はそれほど簡単ではなく、シナリオを多数クリアしていくことで、クリアできるような内容になっている。条件をクリアしたとき、そこに「Open Box」と書かれていたときは、現在プレイ中のキャラクタは「引退」し、新たに開いたボックスの中のクラスのキャラクターを新たに作成し、以後のキャンペーンはそのキャラクタでプレイすることになる。

条件を満たしたことによる「引退」は強制なので、キャラクタに愛着がわいてどうしても引退したくない場合ば、条件を満たさないようにプレイすることになる。とはいえ、キャラクターのレベルには上限もあるし、新たなクラスには新たな魅力もあるので、パーソナルクエストのクリアを目指してクラスチェンジすべきなのか、同じキャラクタをプレイし続けるのか、その判断はなかなかに悩ましい。

ちなみに、キャンペーンを進めている途中から、新たなプレイヤーが新規にキャラクターを作って参加することもできる。その場合でも、Gloomhaven の街が発展していれば、レベル 2 よりも高い状態から始めることができるし、アイテムのレベル1の街よりも良いものが買えたりするので、新たに参加したプレイヤーが一人だけ弱くて足手まといになる、みたいなことが起こりにくい。

パーティ

このゲームでは、基本的にパーティ単位で行動する。パーティは複数のキャラクタで構成する必要があり、パーティを結成したらシートにパーティの名前と所属するキャラクタの名前を書いておく。ひとつのパーティに所属できるキャラクタ数にルール上の上限はないが、同じクラスのキャラクタがひとつのパーティに所属することはできないため、事実上の上限はある。

パーティはシナリオクリアや、イベントカードの効果によって「評判」が上がったり、下がったりすることがある。評判が良いパーティは、街でアイテムを買うときに安価に買えたり、街でのイベントで有利な条件を選択できたりと、いろいろと特典がある。逆に評判の悪いパーティは、アイテムを高く買わされたり、イベントで不利な内容を実行させられたりする。

なお、パーティに 5 人以上のメンバーがいても、シナリオは 4 人までしか同時にプレイできない。そのため、5人以上のメンバーがいるパーティでは、どのメンバーがシナリオに参加するのかを、シナリオごとに決める必要がある。シナリオによって、参加するメンバーが交代することは問題ない。

ちなみにパーティシートについては、印刷して使えるシートを作って BGG で公開している人がいる。見た目もオリジナルのものより格好いいし、シナリオ間の関連情報が書いてあって便利だし、記入欄が実用的な上に、pdf を直接編集することもできてたりして、ものすごく便利なものになっている。

オリジナルのパーティーシート (BGG)

キャンペーンプレイの流れ

キャラクターとパーティがセットアップできたら、キャンペーンゲームをプレイできる。キャンペーンでは、おおむね以下のルーチンを繰り返すことになる。

  1. 以下は街にいるときに実行する (順番は問わない)。
    • City Event カードを1枚ひいて、内容を解決する。
    • アイテムの売買をする(したければ)。
    • レベルアップする(可能なら)。
    • 「チェック」を使った強化をする。
  2. プレイするシナリオを決める。
  3. シナリオの場所が今いる場所から離れていれば、Road Event カードを1枚ひいて、内容を解決する。
  4. シナリオをプレイする。
  5. シナリオをクリアしたなら、報酬を獲得する。またバトルゴールカードの内容を達成したプレイヤーは、その報酬も獲得する。
  6. シナリオが終了したら除去されるカードを、デッキなどから取り除く。
  7. 街に戻るか、次のシナリオをプレイするかを選択する。街ではない場所のシナリオをプレイする場合は 2 の手順に飛ぶ。街に戻る場合は 1 の処理に飛ぶ。

あまり厳密ではないけど、だいたいこんな感じの手順になる。

City Event カードを引く

パーティは、どのような理由であれ Gloomhaven を訪ずれたら、そのたびに City Event デッキからカードを1枚引いて、そこに書いてあることを実行してもよい(パーティ全体で1枚だけ引く!)。

写真の上の列のカードは表面で、下の列のカードは裏面を映している(若干ネタバレになるので、あえてテキストの内容は読まないほうがいいかも)。だいたいの場合、カードの表面のテキストに A, B の二つの選択肢があり、パーティでいずれかの選択肢を選んでから裏面を見る。裏面には、A を選択した場合と B を選択した場合の、それぞれのイベントの「結末」が書かれているので、それらの内容を実行する。

選択の「結果」によって、パーティの評判が増減したり、いくらかのゴールドを手に入れたり、何らかの「業績」を獲得したりする。ちなみに、City Event のカードを引くかどうかは「任意」であり、気がむかなければ引かなくてもいい。ただし、City Event は良い結果になることが多いので、引ける機会にはできるだけ引いたほうが良い気がする。

アイテムの売買

アイテムカードはアビリティカードとは別に、ラウンド中にいろいろなアクションを実行できるカードで、所持しているゴールドを使って街で売買することができる。シナリオのプレイ中に、宝箱などから入手できることもある。アイテムは装備できる部位が決まっていて、キャラクターは基本的に各部位には 1 つずつのアイテムしか装備できない。アイテムの機能は、移動力を上げるもの、攻撃力を上げるもの、HP を回復するもの、特殊なアクションを行なうものなど様々である。

街で買えるアイテムは、街の発展度によって異なる。上のアイテムカードは、街の発展度が 1 のときに買えるカードである。最初にキャンペーンを始めた時点では、キャラクターはレベル 1 の Gloomhaven の街にいて、30 ゴールドを初期ゴールドとして持っているので、これらのカードの中から 30 ゴールド分のアイテムを買うことができる。

シナリオにアイテムを持ち込む(装備する)かどうかは、プレイヤーがシナリオの開始前に選択できる。ただし、アイテムカードを 1 枚装備するたびに、攻撃修整デッキに “-1” カードを追加するというペナルティがある。そのため、大量にアイテムカードを装備してシナリオを始めると、修整デッキに大量に “-1” のカードが追加されることになる。アイテムによっては、装備することで -1 カードを 2 枚追加しなければならないものもあるため、どのアイテムを装備するかは多少考える必要がある。

なお、キャラクタ間でアイテムを受け渡すことはできない。また、アイテムを売買できるのは、キャラクタが街にいるときだけである。

アイテムの売買とは直接関係はないが、キャラクターは街に来たときに 10 ゴールドを寄進することで、次のシナリオで 2 枚の BLESS 付きの x2 攻撃修整カードを二枚、攻撃修整デッキに入れることができる。これらのカードは、シナリオが終了したらデッキから除去する。

レベルアップ

街にいるときに、シナリオのプレイ中に得た経験値を使って、キャラクタをレベルアップさせることができる。レベルアップすると、新たなアビリティカードを使えるようになったり、攻撃修整デッキのカードをよりプレイヤーに有利なものに交換したりできるようになる。また、シナリオ開始時の初期 HP も増加する。

レベルアップしたときに得られる特典については、それぞれのキャラクタ用のシートに書かれている。

「チェック」を使った強化

シナリオをプレイするときにプレイヤーが受けとる「バトルゴールカード」に書かれた条件をクリアすると、シナリオ終了時に「チェックマーク」を受けとることがある。この、受けとったチェックマークを使って、キャラクターを強化することができる。

キャラクターシートの右の中段に、Notes という欄があり、そこに□が三つずつ並んでいる。バトルゴールカードの報酬でチェックマークをひとつ受けとったら、ここの□にチェックを書きこむ。チェックが三つ集まったら、それらのチェックマークを消費して、Notes の上の欄のひとつにチェックマークを「ひとつ」付けることができる。そのチェックを付けることで、キャラクターの能力が強化される。

たとえば、上の写真のキャラクターの Perks 欄のシートの一番上のチェックマークを付けると「修整デッキから -1 のカードを二枚除去する」という能力を得る。この能力を得たあとは、シナリオで攻撃修整デッキを作るときに、そこから -1 の修整カードを2枚取り除いた状態でプレイすることができるようになる。

チェックマークを集めることで、どんどん攻撃修整デッキが自分に有利なものになり、結果的に戦闘を有利に進めることができる。なお、このチェックマークによる強化は、レベルアップの時にもできることがある。

この他にも、アビリティカードの強化という要素もあるけど、長くなるので説明は省略する。

プレイするシナリオの決定

パーティで相談して、次にプレイするシナリオを決める。ただし、自由に選択できるわけではなくて、シナリオごとにプレイするための「条件」が設定されており、シナリオブックの該当するページの左上の Requirements のところにその条件が書かれている。また「場所のアンロック」という要素があり、基本的にはシナリオクリアによって「アンロック」されている場所のシナリオしかプレイできない。ロケーションは、シナリオ番号のすぐ左に書かれている。

たとえば、シナリオ番号 1 (ロケーション G-10) の Black Barrows は Requirements に None とあるので、業績については何の条件もなくプレイできる。

ロケーションのアンロックについても、シナリオブックの冒頭で(上の写真) G-10 のロケーションがアンロックされているため、このシナリオはプレイ可能ということになる。

これに対してシナリオ番号 2 (G-11) の Barrow Lair の Requirements には First Steps (Party) COMPLETE と書かれている。これは “First Steps” の業績を獲得したパーティでないとプレイできないことを意味している。First Steps は、シナリオ 1 の Black Barrows をクリアすることで(パーティが)獲得できる (シナリオ 1 の右側の Party Archivement に書かれている)。つまり、シナリオ 1 をクリアしたパーティだけが、シナリオ 2 をプレイする条件になっている。

また、ロケーションについてもシナリオ 1 の New Locations の項目に G-11 とあり、シナリオ 1 をクリアすることで G-11 のロケーションがアンロックされる。このため、いずれにしてもシナリオ 1 をクリアしていなければ、シナリオ 2 はプレイできないことになる。

シナリオ番号 3 の Inox Encampment の Requirements には、The Merchant Flees (Global) INCOPLETE と書かれている。これは、キャンペーンゲーム全体で The Marchant Flees という業績が未達成であるときに限り、いずれのパーティもプレイできることを意味している。ゲームを開始した直後は、どの業績も未達成の状態になので、つまりこのシナリオはゲーム開始直後でも業績の条件はクリアしていることになる。。

一方でロケーションについては、G-3 のロケーションをアンロックするシナリオ (シナリオ 2) を先にクリアしておく必要がある。そのため、業績の条件は問題ないとしても、シナリオ 2 をクリアしないと、このシナリオはプレイできないことになる。このようなアンロックの縛りがあるため、基本的にはシナリオはある程度順番に進める必要があるようになっている。

プレイするシナリオを決定したら、シナリオブックに従ってシナリオのマップタイルの組立や、モンスター、宝箱などの配置をする。

シナリオの準備

シナリオの準備は、基本的にシナリオブックの記述に従って行なう。どのシナリオの準備でも、だいたい次のような作業を行なう。

  • 指定されたマップタイルを見つけて、指定された形に並べる。
  • 指定されたモンスタータイプのアビリティデッキを作る。
  • モンスターのデータシートを用意し、シナリオレベルにあわせてモンスターのレベルを決める(スリーブに入れる)。
  • パーティの人数に合わせて、モンスターのフィギュアを配置する。
  • 宝箱や障害物、ドアなどのタイルを置く。
  • その他、シナリオに記述があれば、それに従う。

これらとは別に、キャラクター側の準備と、マーカー類の準備、エレメンタル影響テーブルを配置する。

たとえば、シナリオ番号 1 の Black Barrow の場合は、マップタイル L1a, G1b, I1b の三つを組合せて、シナリオに描かれた絵と同じ状態に組みあわせる。タイルは表裏があるので、間違えないようにする。

次に、シナリオで指定されているモンスターのアビリティデッキ、データシートの用意をする。このシナリオでは、Bandit Guard、Bandit Archer、Living Bones の三種類のモンスターを使うので、これらのモンスターのアビリティデッキとデータシートを箱から取りだす。

次にシナリオレベルを決める。シナリオレベルは、パーティのキャラクターの平均レベルと、パーティが選択した「難易度」で決まる。前者は自動的に計算されるが、後者のほうはパーティが難易度を「易しい」「通常」「困難」「非常に困難」の四段階から選べる。より高い難易度を選ぶことで、クリア時の報酬が増加するという特典があるが、それだけ敵が強くなってクリアは困難になる。

シナリオレベルの計算は、パーティの平均レベルに上の難易度表に書かれた数値を加える(減じる)ことで計算される。たとえば、ゲームを始めたばかりの平均レベル 1 のパーティで、難易度「通常」を選んだ場合は、シナリオレベルは 1/2 + 0 = 1 (0.5の端数切り上げ) になる。なお、シナリオレベルの上限は 7 で下限は 0 である。

シナリオレベルが決まったら、それに応じてモンスターのレベルや報酬へのボーナスなどが決まる。モンスターのレベルが決まったら、そのレベルの部分以外を隠すように、データシートにスリーブを付ける。

たとえば、シナリオレベル 1 の場合は上の表によるとモンスターのレベルは 1 になるので、1 のところが表示されるようにスリーブを付ける。アビリティデッキは、モンスターごとに分かるように置いておく。

モンスター共通の攻撃修整デッキを 20 枚の攻撃修整カード(上の写真は 1 と書いてあるけど、実際にはカードに M と書いてあるものを使う)で作成し、分かりやすい場所に置いておく。

マップにモンスターを配置するときは、シナリオのマップに書かれているモンスターの絵の周囲にある、パーティの人数にあわせて、白、黄色、黒のマークを見て配置をする。

モンスターの周囲に描かれた色は、黒が「配置しない」、白が「ノーマルを配置」、黄色が「エリートを配置」を意味する。そして、左上の色は「パーティが2人のときの配置条件」、右上の色は「パーティが3人のときの配置条件」、下の色は「パーティが4人のときの配置条件」を意味する。

たとえば、シナリオのマップの図が上のようなとき、2人のときのモンスターの配置条件は、左から順に配置しない(黒)、配置しない(黒)、ノーマルを配置(白)、エリートを配置(黄)、ノーマルを配置(白)、配置しない(黒)、配置しない(黒)となって、つまり 3 体の Bandit Guard (1体はエリート)を配置する。

実際に配置するとこのようになる。同様に、三人のときは、左から順にノーマルを配置(白)、ノーマルを配置(白)、ノーマルを配置(白)、配置しない(黒)、ノーマルを配置(白)、ノーマルを配置(白)、ノーマルを配置(白)、となりノーマルを6体配置する。

なお、このマップではドアが2つあって、部屋が 3 つに分けらている。このような場合は、モンスターは最初の部屋だけに配置する。次の部屋のモンスターは、次の部屋へ続くドアをあけた時に配置する。

モンスターを配置したら、ドアなどの障害物や机、罠などのタイルを置いてマップは完成になる。なお、キャラクター側のプレイエリアの準備も、これらとは別に行なう。

Road Event カードを引く

もし、シナリオを開始する場所がいまパーティがいる場所から離れているなら、シナリオの開始前にパーティで Road Event カードを 1 枚引いて、その内容を解決する。このイベントは、パーティが街道を移動している途中に起こる、さまざまなイベントを表している。

なお、Road Event カードを引くのは「強制」である。都市カードと違って、引かないという選択はできない。

Road Event カードは、City Event カードと同じように表面にイベントが書かれており、A か B かを選択するか、何らかの条件に従って A、B のいずれとなるかを決める。その後に、裏面を見て選択した項目に書かれた内容を実行する。City Event とは違って、Road Event の結果はシナリオのプレイが有利になったり不利になったりするような内容が多い。

シナリオをプレイする

ここまでの処理を行なって、ようやくシナリオ本体をプレイする。プレイ方法については、前の記事の「ラウンドのプレイ」で書いたので、ここでは割愛する。

シナリオ終了時の処理

シナリオが終了したら、その成否にかかわらずシナリオ中に拾った現金トークンを集計する。現金トークンは、シナリオレベルによる修正値を乗じた値をゴールドとして受けとる。その他、使用したアイテムカードを元に戻したり、HP を MAX まで回復させたり、デッキ類を元の状態に戻したりする。

シナリオをクリアしたときは、シナリオブックに書かれた報酬を獲得できる。また、シナリオをクリアしていて、なおかつバトルゴールカードの条件を満たしたプレイヤーは、その報酬も獲得する。シナリオクリアの経験値ボーナスも貰える。なお、シナリオのクリアは「パーティ」単位で判定されるので、自分のキャラクタがシナリオの途中で「退場」させられても、他のパーティメンバーがシナリオをクリアすれば、退場させられたキャラクタも(パーティとして)「クリア」したことになる。

シナリオによっては、クリア時に業績を獲得することもある。業績を獲得したら、パーティシートにその業績を書きこんでおく。業績が増えると、新たなシナリオが「アンロック」されてプレイできるようになる。

街に戻るかシナリオを続けるか決める

パーティは、シナリオを終了した時点で街に戻るか、次のシナリオに進むかを決める。街に戻る場合は、また City Event カードを引くところから始める。次のシナリオに進む場合は、そのシナリオが今のシナリオと「リンク」されているときは、すぐにそのイベントを始めることができる。そうでない場合(次のシナリオがマップ上で離れている場合)は、Road Event カードを引くところから始める。

例えば、シナリオ 1 は右上に「リンク」しているシナリオとして、シナリオ 2 が書かれている。シナリオ 1 の終了後に、すぐシナリオ 2 をプレイするときは、シナリオが「リンク」しているので、Road Event カードは引かない。これはつまり、今いる場所のすぐ近くで次のシナリオが始まるから、旅のイベントが発生しないということである。しかし、街に戻ったりシナリオ 2 以外を始めるときは、街のイベントが発生したり、旅のイベントが発生するということである。

ランダムダンジョン

シナリオの合間に、ランダムに生成したダンジョンを攻略することもできる。ランダムダンジョンは、キャンペーンの進行には影響しないけど、プレイすることで経験値やゴールドを稼ぐことができる。

ランダムダンジョンは、ランダムにマップカードとモンスターカードを引いて、それらの組合せでダンジョンを作る。上の列のカードがダンジョンカードで、下の列がモンスターカードである。ダンジョンカードのマップ上に数字が書かれており、その数字のところにモンスターカードに書かれているモンスターを配置することで、ダンジョンを生成できる。シナリオレベルによってモンスターの強さは変えることができるし、クリア時の経験値ボーナスなどもシナリオレベルに応じて変化する(ランダムダンジョンのクリア条件は常に「敵の全滅」である)。

実際問題として、このランダムダンジョンだけでも無限に遊べてしまう。とりあえず、このゲームのシナリオを一度プレイしてみたいというときは、このランダムダンジョンをプレイしてみるのもいいかもしれない。

なお、キャンペーンの合間にランダムダンジョンに行くときは、Road Event カードや City Event カードは引かない。これらのカードは、キャンペーンゲームのシナリオをプレイするときにだけ引く。

まとめ

かなり長くなってしまったけど、キャンペーンゲームはだいたいこんな感じで進んでいく。シナリオをひとつ進めるだけでも、準備を含めると 2-3 時間くらいはかかるので、全てをクリアしようとすると途方もない時間がかかることは間違いない。まだまだ説明していない要素も沢山あり、ゲームの奥深さは半端ない。まさしく、一生遊べそうなゲームだと思う。

おまけ

ちなみに少しプレイした感じでは、少なくとも 3 人以上でプレイしたほうが楽しめる気がする。2 人だと、エレメンタルなどのプレイヤー間での連携が必要な要素の一部が、あまりうまく働かない感じがする (レベルが上がれば解決するのかもしれないけど)。どうしても 2 人でプレイする場合でも、2 人のキャラクタを 1 人で操作するなどして、3 キャラクターにしたほうがいいかもしれない。

パーティの構成については、ひとりは固いキャラ(初期キャラなら Brute か Cragheart)を入れたほうが、シナリオを楽に進められる気がする。固いキャラなしでプレイするなら、シナリオの難易度を落としてみる(Easyにするなど)といいかもしれない。


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