まさかの時のボードゲーム Race for the Galaxy (4): ゲームの流れ III

前々回の記事で説明したように、このゲームでは各プレイヤーが 7 枚のアクションカードから 1 枚選び、その選ばれたアクションを実行するという形でゲームが進められる。

  • I. 探索 (2種類): 山札からカードを引く
  • II. 発展: 手札から「発展カード」を場に出す。
  • III. 移住: 手札から「ワールドカード」を場に出す。
  • IV. 消費 (2種類): ワールドに置かれている「製品カード」を、VP や手札に変換する。
  • V. 生産: ワールドに「製品カード」を置く。

この記事では、IV の消費と交易について説明する。


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製品の消費

「IV 消費」のアクションが選ばれると、ワールドカードの上に置かれている製品カードを VP や手札に変換できる。ただし、無条件で変換できるわけではない。自分の場に出ているカードの IV に書かれている能力を使うことで、VP や手札に変換する。

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たとえば自分の場がこのような状態のときに、「IV 消費」のアクションが選ばれたとする。場に製品カードが 2 枚あるので、これを捨てて 2 VP を得る・・・とはならない。「消費」のアクションを行なうときは、各カードの IV の欄を確認する必要がある。一番左の発展カードの IV の欄には「茶色の色の製品カードを捨てて、1VPと手札1枚を得る」という能力が、アイコンで書かれている。このカードの能力を使えば、中央の茶色のワールドに置かれた製品カードを1枚を 1VP と手札 1 枚に変換できる。

この能力で捨てる製品カードが、必ずしも IV の能力をもっている(この)カードの上にある必要はない。というか、発展カードなのでそもそも製品カードが置かれることはないわけで、能力を使おうと思ったら他のワールドカードの上にある製品カードを捨てる必要がある。ここが最初は分かりにくいところ。この発展カードの能力を使えば、自分の場にあるいずれかの茶色の製品カードひとつを捨てると、1VP と手札 1 枚を得ることができる。

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他の例を示そう。たとえば、このように 3 枚のワールドカードがあって、IV に「任意の製品カード1枚を捨てて 1VP と手札 1 枚を得る」という能力がある水色のワールドカードが出ているとする。このときに「消費」のアクションが選ばれたときは、水色のワールドには製品カードはないけど、右の二つのワールドにある製品カードいずれかに対して、水色のワールドの IV の能力を適用できる。たとえば 中央の製品カードを1枚捨てることで、1VPと手札1枚を得てよいし、右の製品カードを 1VP と手札 1 枚にしてもいい。

このとき、ワールド2つにそれぞれ製品カードが置かれているけど、左のワールドカードの IV の能力では「いずれかの製品カード1枚だけ」しかVPと手札に変換できない。2枚目の製品カードもVPに変換するには、他に IV のところにマークのあるカードが場に出ている必要がある。

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上のケースでは、製品カードが置かれているワールドには、どれも IV の欄に何も書かれていない。IV に能力をもたないワールドしか場にないときは、製品カードが何枚あっても「消費」アクションで VP や手札に変換することはできない。

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また、ひとつのカードに書かれた IV の能力を、同時に 2 回使うこともできない。上のように製品カードが 2 枚あるのに、IV に能力があるカードが場に 1 枚しかないときは、1回の消費アクションでは製品カード1枚だけしかVPや手札への変換ができない。左のワールドカードの IV の能力は、左か右かいずれかの製品カードに対してのみ使える。このあたりも、最初のうちは間違いやすいところ。

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さらに、このように製品カードが1枚だけあり、IV にマークのあるカードが2つある場合は、いずれかの IV の能力しか適用できない。どちらの能力を使うかは、自分が選ぶことができる。上の場合は、左の単発生産ワールドの「任意の製品カード1枚を捨てて手札2枚を引く」か、右のワールドの「任意の色の製品カードを捨てて、1VPと手札1枚を得る」のいずれかを選ぶ必要がある。このように、選ぶ能力や能力を使用する順番によって結果が異る場合は、能力を適用する順序を自分で選ぶことができる。

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なお、「消費」で捨てる製品カードは 1 枚とは限らない。上のように、複数の製品カードを捨てる必要のある能力をもつカードもある。左のカードは「2 枚の任意の製品カードを捨てて 3 VP得る」ことができる。製品カードが場に 2 枚以上ないときは、この能力は使えない。

中央のカードは「任意の製品カードを任意の枚数捨てて、捨てた枚数-1のVPを得る」という能力をもっている。この場合、製品カードを2枚捨てた場合は 1VP 得られるけど、1枚しか捨てなかったときは VP は得られない(カードを捨てることはできる)。

右のカードは、水色の製品カードを 3 枚まで捨てて、捨てた 1 枚につき 1 VP もらえる。捨てる枚数が 1 枚のときは 1 VP、2 枚なら 2 VP もらえる。

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いずれの場合でも、自分が「消費(VPx2)」のアクションカード(上の写真の左)を出して「消費」アクションを行なったときは、ボーナスとして「消費」のアクションによって得られる VP が 2 倍になる。

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たとえば、上の状態で「消費(VPx2)」を出して、緑の製品カード1枚を緑のワールドカードの能力で捨てて1VPと手札1枚にし、茶色の製品カード2枚を一番左の発展カードの能力で捨てて3VPにしたときは、合計で 8VP (1VP x 2 + 3VP x 2) もらうことができる。

消費(VPx2)は一度で大量の VP を稼ぐことが可能であり、ゲームを決める重要なアクションになっている。


消費(交易)

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「消費(交易)」のアクションカード(上の写真の右)を自分で選んだときは、場のカードの IV の能力を使う前に「製品カード1枚を捨てて、捨てたカードの色に応じた枚数のカードを引く」という操作をする。この操作を「交易」という。具体的には、捨てた製品カードが水色なら 2 枚、茶色なら 3 枚、緑色なら 4 枚、黄色なら 5 枚引く。さらに、この方法でカードを引くときは場のカードの $ の項目にある能力を適用する。製品カードが複数あるときは、どれを「交易」で手札に変換するかは選べる。

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たとえば、上の左のカードが場にあるときに、他のカードの上にある製品カードを「交易」をしたときは、追加でカードを 1 枚多く引く。右のカードがあるときは、茶色の製品カードを「交易」したときに限って追加で 2 枚カードを引ける。$ の能力は累積するので、上の状態で茶色の製品カード1枚を「交易」したときは、「消費(交易)」アクションのボーナスとあわせて合計で 6 枚のカードを引く。

交易は、消費のアクションの前に1回だけ行なえる。製品カードが場に2枚以上あっても、2枚目以降のカードを交易で手札に変換することはできない。交易をしたあとは、通常通り IV の「消費」の能力をつかって、製品カードを VP や手札に変換する。

当然ながら、他のプレイヤーが「消費(交易)」のアクションを選んだとしても、「交易」はボーナスとして行われるので、自分は「交易」できない。あくまで自分が「消費(交易)」のアクションカードを出したときだけ「交易」できる。

交易は、手札を効率的に補充することができる手段のひとつである。交易をうまく活用すれば、序盤から高いコストのカードを場に出して、ゲームを有利に進めることができる。



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