MTG カード与太話: 運命再編より「マラング川をうろつくもの」「切り出した石の従者」


マラング川をうろつくもの/Marang River Prowler

《組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton》を1マナ重くして青くしたら、ブロックされなくなった上に 2/1 になったという感じ。公式記事によれば、彼らはスゥルタイに搾取されている村にかつて住んでいたが、厳しい搾取のあまり村で暮らしていけなくなり、川を通る船を襲うようになったというような存在らしい。厳しい境遇で生き延びてきたせいか、ただの人間ながら 2/1 とパワーも強めに設定されている。そして、川に潜って移動するからブロックはされないけど、川の上のこともわからなくなるのでブロックもできなくなった(多分)。

さらに、なぜか墓地から唱えられる能力まで身につけた。過去にいるこれ以外の「墓地から唱えてもよい」クリーチャーは《スカーブの殲滅者/Skaab Ruinator》と《墓所這い/Gravecrawler》の2体だけで、いずれもゾンビだった。つまりこいつは、人間なのになぜかゾンビのような能力を備えてしまったらしい。これは、たとえ倒されてしまっても、村を出た者が次の「うろつく者」になるということかも。だから「再生」でもなく、墓地から戦場に戻る能力でもないのかもしれない、というのは考えすぎか。

ちなに、赤か緑のパーマネントが必要とはいえ、墓地からも出せてブロックされない 2/1 とか、結構やばい気もする。リミテッドはもちろん、ブロック構築くらいなら活躍の場がありそう。


切り出した石の従者/Hewed Stone Retainers

予示で 2/2 として戦場に出したあとに表向きにすれば、唱えるときの制約条件を無視して 3 マナで 4/4 を戦場に出せる・・・とはいっても、このくらいの条件を無視するのに、わざわざ予示できるように工夫をするかというと、悩むところ。

予示するようなカードと組ませるなら、他にも予示でメリットを受けそうなクリーチャーを入れたい。たとえば《スカーブの殲滅者/Skaab Ruinator》みたいな、マナコストは軽いけど唱えるときに追加コストがある、というようなカードとか良さげ。でも、スタンダードやブロック構築では、あまり良いカードが見つからなかった。運命再編だとこれしかおらず、タルキールでも《吠える鞍暴れ/Bellowing Saddlebrute》くらい。M15 だと《クイックリング/Quickling》とかかなあ・・・これはデメリットといえるか微妙だし、瞬速が意味をなさなくなるよね。なかなか難しい。まあ、ただ単に見落してるだけかもしれないので、もうちょっと捜索してみたい。

今後、この手のクリーチャーが増えるようなら《実在への書き込み/Write into Being》とか《カルシの高僧/Qarsi High Priest》みたいな、序番から予示できるカードを使って、踏み倒し系のデッキとかも組めるのかも。

MTG カード与太話: 運命再編より「賢人の夢想」「味方からの誤射」

公式記事の末尾に「・・・に意見を(英語で)書いてくれ!」と頻繁に書いてあるのを見てるうちに、一度英語で開発にいろいろ質問書いてみようかな、という気分になってきた。回答があるのかはナゾ。


賢人の夢想/Sage’s Reverie

巻物(?)が飛びまくっているイラストが格好いいカード。背景は、何かの書庫っぽく見える。賢者というと、やはり書庫とか巻物のイメージがあるようだ。イラストとしては、《ラト=ナムの賢人/Sage of Lat-Nam》を後ろから見たような感じにも見える。《賢人の消火/Sage’s Dousing》っぽいという説もある。ただし、この吐きだしている物はフレーバーからすると巻物ではなくて水らしい。背景の棚の絵は《巻物棚/Scroll Rack》にもよく似ている・・・この棚の巻物は飛んでは出てこず、ちゃんと取らないといけないようだ。

このカード、イラストが良いだけでなく、カードとしても結構強いんではないかという気がする。テーロスの、クリーチャーかつエンチャントなカードと相性が良さそう。また、運命再誕でいくつか出ている、予示したカードに付くオーラになるエンチャントとも相性が良さげ。うまく組めば《新緑の女魔術師/Verduran Enchantress》《ヤヴィマヤの女魔術師/Yavimaya Enchantress》を足したようなデッキが1枚で組めそうではある。自身もエンチャント(オーラ)なところも良い。ただし、普通に使うとカードが引けるのは1回だけなので、手札に戻したりして何度も使うとか、大量のコピーエンチャントを作るなどして、一度で大量にカードを引ける工夫をしてみたいところ。


味方からの誤射/Friendly Fire

カードとしては《プレインズウォーカーの憤激/Planeswalker’s Fury》をインスタントにして、クリーチャーにもダメージを与えられるようにした、というようなカード。1回しか使えなくなった一方で、クリーチャーにもダメージが与えられるようになり、インスタントなのでコンバットトリックとしても一応使えるようになったから「お値段は据置きね」というような感じのデザイン。

無作為性があるのでダメージが安定せず、また相手に手札がないと何もおこらないといった欠点があるので、構築では使いにくそう。ただ、クリーチャーとプレイヤーの両方に大ダメージを与えられるという浪漫はある。カード名的にも、うまく使うことで相手に精神的ダメージも与えらる可能性もある(逆に怒りを誘発する恐れもあり)。いずれにしても、赤らしい楽しいカードではある。

どうでもいいけど、このカードは、カード名、イラスト、カードの能力が綺麗に噛みあっていて、よくデザインされていると思う。こういうのは、カード名のほうから考えているのか、能力のほうから決めてあとからカード名を決めているのかは気になるところ。多分、ケースバイケースだろうけど・・・前身(?)の《プレインズウォーカーの憤激/Planeswalker’s Fury》については、サイクルのカードのひとつでもあり、絵もカード名もあんまり統一されてない感じなので、おそらくカード名から先にデザインされたんだろうね。それに対して、こちらは似た能力ながらデザインは全体的に統一されており、サイクルを形成するカードでもない。このことから、こちらは能力から先にデザインされたのではないか、と推測している。さて、どうだろう(まさにどうでもいいか)。

MTG カード与太話: 運命再編より「アブザンの獣使い」「無慈悲な処刑人」


アブザンの獣使い/Abzan Beastmaster

MTG 史上、4体目の獣使い(Beastmaster)。RPG では tamer とか beastmaster は割と定番なクラスだと思うのに、MTG の世界には tamer は全くおらず、beastmaster も最近になってちらほら出てきた、という程度の扱いになっている。Beastmaster も初出カードはエンチャントで、人間ですらなかったし。3枚目の《野生の獣使い/Wild Beastmaster》になって、ようやく人間になった(このカードについては、過去記事をどうぞ)。

しかし、4枚目になったら人間じゃなくなってしまい、なぜか猟犬になった。猟犬て、自分のほうが使われそうな気がするんだけど・・・。しかも、先輩の《野生の獣使い/Wild Beastmaster》を含め、他の「獣使い」なカードはクリーチャーを強化する能力だったのに、こちらはなぜかカードを引く能力になった。ようやく獣使いのイメージがかたまってきたのかと思ってたのに、またしても違う路線にそれてしまったようだ。はたして、MTG での獣使いはどういう方向に収束していくのだろうか。次の獣使いの出現に期待したい。


無慈悲な処刑人/Merciless Executioner

《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》の同型再販。コストも能力もレアリティも全く同じで、クリーチャータイプだけがゾンビからオークに変わった。先輩のゾンビは、クリーチャーの死体を悪魔やネクロマンサー達のために集めている、という感じだったけど、こちらのオークは純粋に処刑を楽しんでいるらしい。裏切り者を(多分、敵方のスパイと共に?)処分することを楽しむだけでなく、他に処刑するクリーチャーがいなければ、自分すら処刑してしまうという徹底ぶり。その職人魂は高く評価できる。

ちなみに、オークでありながら相手クリーチャーを直接墓地に送ったり、追放できるようなクリーチャーは他にはいない。味方を道連れにするあたりがオークっぽいけど、黒いオークというところには違和感はある。他の記事でも書いたけど、黒いオークというのは一時的なものなのかな。なお実戦では、破壊不能だったり呪禁なクリーチャーすら処刑してしまえるので、他の除去とは違った居場所がありそうな感じ。