MTG カード与太話: タルキール龍紀伝より「生ける伝承」「ドロモカの贈り物」


生ける伝承/Living Lore

墓地に落ちてるカードが具現化して、クリーチャーになってしまうというカード。戦闘ダメージが通れば、元の呪文にタダで戻ることができる。マナコストの重い強力なカードと組めば、一撃必殺なコンボデッキが組めそうではある。スタンダードなら 時間への侵入/Temporal Trespass 、最悪の恐怖/Worst Fears、ガラクの目覚め/In Garruk’s Wake あたりかな。まあでも、8/8 とか 11/11 とかだったら、殴って通った時点で勝ってるかもしれないね。サイズで勝負するなら、ちらつき蛾の注入/Blinkmoth Infusion で 14/14 というのが最大ぽい。呪文の効果は今一だけど・・・。

実際に機能させるとすると「カードを墓地に落とす」「このクリーチャーを出す」「攻撃を通す」という 3 ステップが必要なのが問題になる。最低でも、異教徒の罰/Heretic’s Punishment あたりと組みあわせて、カードをライブラリーから墓地に落としながら、ダメージを与えてみるくらいの工夫は必要か。霧の用心/Heed the Mists でカード引きまくるのも良さそう。爆発的天啓/Explosive Revelation あたりも良さそうだけど、カードが墓地に落ちないところがやや残念。

あと、どうしても重いカードを沢山入れることになるので、手札を交換できるようなカードも入れたい。気紛れな薬術師/Mercurial Chemister とかどうかな。紅蓮術/Pyromancy も良いかもと思ったけど、間違って伝承自身を墓地に落としたら悲しいかもね・・・。


ドロモカの贈り物/Dromoka’s Gift

絵が妙に可愛い。ハートマーク作ってる(ように見える)ドラゴンとか、あんまり見たことがない。ドロモカってこんなキャラなんだっけ。他のドラゴンに比べれば、ちょっと太めでずんぐりむっくりしてる感じはするけど、それでもアプザンの人々と対立してずいぶんと被害を出したドラゴンとは(あんまり)思えない。

贈り物を受けとっているおねいさん(?)がちょっと気になって、誰かと思って探してみたところ、それらしき人物が見付からなかった。おねいさん&アプザン縛りなら アナフェンザ か ドロモカの砂丘唱え かなあ。後者はともかく、アナフェンザは贈り物もらうほど弱くない感じもする。鼓舞という能力的には共通してるけど、フレーバーに「戦士」とあるから違う気もする。実は男なのかも・・・いや、まさにどうでも良いね。

カード的には、タフネス低いけどパワー高いクリーチャーと組ませると、意表をつけてちょっとおもしろそう。針葉樹の徘徊者/Conifer Strider を 9/5 にして殴ったらさすがに驚かれそう。ブロック時に、アイノクの弩弓手/Ainok Artillerist
を 8/5 到達にしてドラゴンをブロックしてみるとか、意味もなく楽しそう。わざわざデッキ組むほどではないと思うけど、リミテッドなら十分ありえるシチュエーションよね。

MTG カード与太話: タルキール龍紀伝より「ドラゴンの餌」「揺るぎないサルカン」

このセット、不思議と与太話を書きたくなるカードが少なくて、そろそろネタ切れっぽい。いつもならどのカードから書くか悩むくらいなんだけど。


ドラゴンの餌/Kolaghan Stormsinger

最初からドラゴンの餌になる運命が決定している、哀れなゴブリンコンビを出すカード。とはいっても、エルドラージの落とし子のように、ゴブリンを生贄にしてマナが出るでもなく、ドラゴンが出るにあたってゴブリンを生贄にすることを要求するカードがあるわけでもない。実際にこれらを餌にするドラゴンがいるとしたら、龍の降下/Descent of the Dragons で出てくるドラゴンくらいだろうか。フレーバー的にはあってそうだけど、それならゴブリン 4 匹くらい出てほしいよね。

他にゴブリンを生贄にして何かできるドラゴンとしては、禿鷹エイヴン/Vulturous Aven がいる。しかし、これで生贄にできるのは 1 体だけで、2 匹は食べられない。無情な死牙/Ruthless Deathfang は自分でゴブリンを食べる能力があるわけではなく、誰かが食べたら(?)自分もつられて相手クリーチャーを食べてしまうという能力になっている。どうもタルキールのドラゴンたちは、あまり他のクリーチャーを食べないらしい。タルキールでは、このゴブリンがドラゴンに食べられてしまう確率は思ったより低そうだ。

ちなみに過去には「貪食」を持つドラゴンがいて、味方を食い散らかしてたことはあった。なので、ドラゴン全体がそうというわけではないらしい。


揺るぎないサルカン/Sarkhan Unbroken

揺るぎないらしい。Unbroken を直訳したら「完全(無欠)な」とか「完全体の」とかになりそうだけど、「揺るぎない」のほうがニュアンス的に良い訳よね。それはともかくサルカン君、タルキールを龍の姿で飛びまわっているあいだに、16〜18号をどこかで吸収して完全体になり、揺るぎなくなったようだ(多分)。手始めに、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas 君あたりと武闘会を開催するのかと思いきや、完全体になってもナーセットを見つられなかったので意気消沈してしまう。そして今は、願いを叶えてくれるらしいウギンにナーセットの居場所を教えてもらうため、タルキールで 7 つのドラゴンカードを集める旅をしているそうな・・・あんまり揺るぎなくない気もするけど、詳しくはWiki をどうぞ (注: 以上の記事は、運命の再々編後のことです)。

サルカン君、揺るぎなくなったらドラゴンには変身できなくなったけど、代わりに無印時代狂乱時代よりも派手に、ドラゴンの大軍団を呼べるようになった。ドラゴンを満載したデッキでこの能力使えば、勝利は間違いない。その代わり、三色になって給料も高くなってしまったので、多少呼び出しにくくはなった。まあ、現在のスタンダードやブロック構築の環境下では誤差の範囲かもしれないけど・・・。何にせよ、これだけドラゴンまみれの環境なら、これまで以上に活躍できるんではないかと期待したいところ。

MTG カード与太話: タルキール龍紀伝より「ラクシャーサの墓呼び」「サルカンの凱旋」

タイトルの通り、100% 与太話です。


ラクシャーサの墓呼び/Rakshasa Gravecaller

注目(?)の、猫デーモン 3 枚目。今回は単色で登場し、レアリティもアンコモンとお求めやすくなった。多色かつレアばかりじゃ猫デーモンデッキが作りにくかろう、という開発の思いやりに違いない(注1:妄想です)。ただ、濫用したときに出せるクリーチャーは、なぜか猫でもデーモンでもなくただのゾンビ。せめて猫ゾンビが出てくるなら、猫デーモンと猫ゾンビでデッキが組めるくらいはカードが集まったのに(注2: そんな需要があるかは謎)。

ちなみに猫ゾンビ 3 体はすべて黒クリーチャーなので、ラクシャーサとの共闘については問題ない。ゾンビのほうは、軽いのから重いのまでいて意外にバランスがいいから、猫デーモン+猫ゾンビは成りたつのではなかろうか・・・とはいえ、バリエーションが少なくて心許ないので、その他の黒い猫候補を探してみたところ、ゾンビとデーモン以外だと吸血鬼、戦士、夜魔がいた。しかし、どれも1匹ずつしかおらずバラバラで、いかにも猫っぽい。まとまりのない猫軍団でデッキを組むべきなのか、ラクシャーサの後続を待つべきなのか、悩みは尽きない。


サルカンの凱旋/Sarkhan’s Triumph

ドラゴンデッキを組むなら、何枚かは入れてみたいカード。ドラゴンをサーチできるわけなんだけど、ドラゴンの嵐/Dragonstorm などと違って、探せるのは「ドラゴン・パーマネント・カード」ではなくなぜか「ドラゴン・クリーチャー・カード」になっている。といっても、パーマネントではないドラゴンは存在していないようだ。たとえば、プレインズウォーカーのウギンとかニコルボーラスはドラゴンじゃないし。表記の違いに意味があるのかと思って調べてみても、現時点では何もなさそうだ。何か見落してるのかなー

さらにどうでもいいけど、皇帝ヘルカイト/Imperial Hellkite のテキストには単に「ドラゴン・カード」と書いてある。こちらはパーマネントでなくてもいいから、自我の消去/Ego Erasure みたいな多相つきの部族インスタントを探したりできる、よね?? さすがに、これらのカードをヘルカイトでひっぱってくることは無いと思うけど、微妙な表記の違いが影響してくるところが MTG らしい。そして歴史の長い MTG のことだから、こうした表記の違いがすごく遠い未来に影響を及ぼすことがあるかもしれない、というところがもっと面白い(注3: 単に開発の人達が苦労するだけかも)。