Pathfinder Adventure Card Game カード概観: Longsword

longsword

Name: Longsowrd
Type: Weapon
Trait: Sword, Melee, Slashing, Basic
Check to Aquire: Strength: 6
Set Rise of the Runelords, Skull & Shackles, Wrath of the Righteous

もし Weapon に習熟していないならば、チェックの困難度に 4 を加える。

  1. あなたの戦闘チェックの時に、このカードを手札から公開する: 戦闘チェックで Strength または Melee スキル +1d8 を使用する。
  2. このカードを捨札にする: 上記の効果に加え、戦闘チェックに 1d6 を追加する。

手札を消費せずとも +1d8 の修整を受けられる。さらに、捨札にすれば合計で +1d8+1d6 の修整が受けられる。Basic Set に収録されている武器カードとしては、かなり強力な部類に入る。Fighter など Weapon への「習熟」を持つキャラクタであれば、初期の戦闘のほとんどをこのカードでこなせるはず。また、この武器に完全な耐性を持つ敵はボスを含めてほぼ存在しないので、どのような状況でも戦闘であれば役に立つ。可能であれば、初期のうちは武器枠はすべてこのカードでもいいかも。

なお、「習熟」が必要な Short Sword の修整値が +1d6 であるのに対し、こちらは 1d8 と修正値が高く、能力的にはほぼ完全な上位互換になっている。取得の困難度は Longswordのほうが 2 高いが、概ね Strength が高い脳筋キャラクターなら誤差の範囲だろう。

ちなみに Wrath of the Righteous で最後の英文の表記が少し変更された以外は、当初の表記からの変更はない。イラストでは、後出のセットのほうがより長くなっている。このまま長くなると、いずれ片手で持てなくなるかも・・・


トップページに戻る

Pathfinder Adventure Card Game クラス概要: Cavalier

以下では、Wrath of the Righteous Base Set の Cavalier クラスについて説明する。


キャバリア (Cavalier) は物理的な武器を使った戦闘を得意とする、戦士(Fighter)に近いクラスとしてデザインされているようだ。Wrath of the Righteous の基本セットで脳筋的なクラスを使いたければ、これを選択することになる(と思う)。

wotr_c3

手札の上限は 4 枚と、Fighter と同数になっている。ただ、そもそも見せるだけで効果のある Weapon をメインで使用するクラスであることと、Armor 系に「習熟」していることによりダメージを受けにくいことから、手札の消費自体は少なく済む(はず)。捨札にする使い方は、いざという時だけにしたいところ。

Cavalier のスキルは、殴る系のクラスとしては標準的で、スキルチェックの使い勝手は Fighter とそれほど変わらない。 Deplomacy のチェックが基礎値が高いため、若干 Ally カードの獲得はしやすくなった。Wisdom も 1d8 と若干あがったものの、Dexterity は 1d4 へと大幅に下げられている。多少注意深くなり好感度も UP した一方で、手先はかなり不器用になったようだ。力でぶち破れない罠に遭遇したらお手上げという感じ。

wotr_c2

初期デッキ

  • 武器(weapon) 4: Longsword, Long Spear, Heavy Pick, Sickle
  • 防具(armor) 3: Scale Mail, Helm, Wooden Shield
  • アイテム(item) 2: Caltrop Bead, Ring of Climbing
  • 協力者(ally) 3: Recruit, Athlete, Riding Horse
  • 祝福(blessing) 3: Blessing of Ascension (x3)
  • 仲間(cohort) 1: Donahan

Fighter に比べて武器が1枚少なく、協力者 (Ally) が1枚多いが、使い勝手そのものはさほど変わらない。この base set から追加された Cohort のおかげで、これまでの他の base set のクラスデッキに比べると、初期デッキの枚数が 1 枚増えている。

パワー

注意: 括弧つきの □ で書かれた記述は、カード内の記述と同様に「報酬を得た時に取得できるパワーに関する技巧(feats)」であることを意味している。

  1. カードを1枚捨てる: あなたの戦闘チェックの効果に、現在のアドベンチャー番号+1 (□ +2) の修整を加える。この戦闘チェックでは、他のプレイヤーはカードや能力をプレイできない。この戦闘で敵を倒せなかったときは、敵カードをロケーションデッキのトップに置く。

    序盤のうちは補正される量が少ないので、さほど使い勝手がよくない。しかし、アドベンチャー 6 になると修整値がカード1枚あたり +7 (□ +8) にもなる。捨札をデッキに戻す手段があれば戦闘についてはかなり有利になるし、戻せないとしても、いざというときには役にたつ。

  2. あなたのターン終了時に、任意の枚数の武器カードをリチャージしてもよい。

    ルール上、武器カードは戦闘チェックに1枚しか使えないので、複数の武器カードが手札にあっても嬉しくないことが多い。そういう不要な武器カードをリチャージして、別のカードに交換できるというのは地味ながら嬉しい。交換するカードの枚数に制限がなく、毎ターン使えるのもいい。

ロール

wotr_c5

Lancer

槍を持って騎乗している騎士、というイメージらしい。騎乗できる生物 (Mount 属性を持つ Ally カード) と槍系の武器 (Polearm, Spear) に特化された能力を持っている。

  1. カードを1枚捨てる: あなたの戦闘チェックの効果に、現在のアドベンチャー番号+1 (□ +2) の修整を加える。この戦闘チェックでは、他のプレイヤーはカードや能力をプレイできない。この戦闘で敵を倒せなかったときは、敵カードをロケーションデッキのトップに置く。(□ 捨札からランダムに選んだ1枚をリチャージする。)

    修正値のアップと、捨札をデッキに戻す能力が追加されている。デッキに戻す能力を獲得すれば、戦闘のたびにカードを捨てて修整を加えてもデッキのカードが減らないので、戦闘面ではかなり有利になる。

  2. あなたのターン終了時に、任意の枚数の武器カードをリチャージしてもよい (□ Ally あるいは Item カードについても同様にしてよい)。

    Ally と Item カードについてのリチャージ能力が追加されている。この能力を獲得した後は、デッキの Weapon, Ally, Item の割合を高くしておくことで、不要なカードの多くをデッキに戻して、手札を良い状態に保つことができるようになる。

  3. □ 手札を1枚リチャージする: Mount 属性をもつカードをデッキから、あるいは捨札から 1 枚探し、手札に入れる (□ または、デッキの一番上に置く)。

    現状、Mount 属性のカードは Ally カードにだけ存在し、移動に関する能力を持っていることが多い。初期デッキにある Donahan は、戦闘時に 1d8 を追加できる強力なカードなので、これをデッキから探したり、捨札から回収して使用できるだけでもそこそこ有益という気はする。ただし、WotR ではアドベンチャーパックを含めて、Mount 属性を持つカードは下記の 5 種類しかないため、この能力単体ではそこまで恩恵は得られない。これを選ぶなら、3 番目の能力も獲得して Mount 属性のカードを何枚かデッキに入れたいところ。

  4. □ 能力を使用するために Polearm 属性か Spear 属性をもつ Weapon カードを捨てたとき、替わりにリチャージする (□ または、デッキに入れてシャッフルする) (□ または、デッキの一番上に置く)。

    Warrior の武器カード回収能力を、Polearm と Spear の武器に限定したような能力。デッキを組むときに武器カードの属性を揃えておけば、高い確率で恩恵を受けることができる。もちろん、遭遇で得られる武器カードについては運次第。

  5. □ あなたのターンに Mount 属性をもつカードを1枚手札から捨てる(□ または、デッキの一番上に置く): 他のロケーションに移動し、そのロケーションデッキの一番上のカードを見る。もしそのカードが Monster なら、そのカードに遭遇してもよい。

    1番目の能力と組合せると、手札を消費することなく好きなロケーションデッキのトップカードを見つつ、必要に応じて Monster と戦闘することができるようになる。遭遇を有利に進められる上に、探索の時間を短縮することもできる。こうなると、槍使いというよりは騎兵の遊撃手といった感じか。

wotr_c6

Glory Hound

ロール名は「名声を求めるもの」というような意味だけど、あまり良い文脈では使われない言葉らしい。といっても、何かデメリットがある能力を持ってたりするわけではない。

パワー

    カードを1枚捨てる: あなたの戦闘チェックの効果に、現在のアドベンチャー番号+1 (□ +2)(□ +3) の修整を加える。この戦闘チェックでは、他のプレイヤーはカードや能力をプレイできない。この戦闘で敵を倒せなかったときは、敵カードをロケーションデッキのトップ(□ または、一番下)に置く。

  1. あなたのターン終了時に、任意の枚数の武器カードをリチャージしてもよい (□ Ally あるいは Item カードについても同様にしてよい)。

    これについては、Lancer と同じなので省略。

  2. Ally カードを探索するためにプレイしたとき、この探索の間の Melee のチェック (□ およびアイテムの取得チェック) に Diplomacy スキルを追加し、なおかつ Mental の属性を追加してもよい。

    Diplomacy のスキルは初期状態でも 1d8+3 あるので、Melee チェックが最低でも 1d10+1d8+5 でできるようになる。Ally カードを使って探索したとき、という条件がついているため乱発はできないけど、何らかの方法で次にめくれるカードが分かっている場合にはとても使える。Diplomacy スキルを追加すると Mental の属性も同時に付くので、アンデッド系のモンスターの多くには使えないのは玉に瑕。

  3. あなたのロケーションにいる他のプレイヤーが Monster に遭遇したとき(□ または、武器カードに遭遇したとき)、カードを1枚捨てる(□ またはリチャージする): あなたは、そのプレイヤーの替わりにそのカードに遭遇する。

    モンスターに遭遇した他プレイヤーの、身代りができる能力。Bird のように、支援は得意だけど単独での戦闘は得意ではない、というクラスと同じロケーションを探索するときには、かなり使える気がする。


トップページに戻る

Pathfinder Adventure Card Game: Wrath of the Righteous Base Set の追加要素について

Pathfinder Adventure Card Game の三つ目の Base Set である Wrath of the Righteous で追加されたルールやカードなどについて、以前の記事で触れなかった部分について追記する。

pacg1

前回の記事にも書いたように、このセットでも基本的なルールの変更はなく、いくつかの新しい要素とサポートカードが追加されている。もちろん、これらの追加要素をまったく使わずプレイすることもできる。追加されたサポートカードには Mystic PathCohort がある。追加要素としては RedemptionServitor Demons がある。この他、カードの属性として AbyssCorrupted という特殊な属性が追加されている。以下、これらについて順に説明する。


wotr2

Mythic Path: アドベンチャーに含まれる複数のシナリオを続けて行なう時に、シナリオをクリアしたときに報酬として受けとるカードで、次のシナリオでのチェックダイスにボーナスを付けることができるようになる。また回数制限ありながら、チェックに使うダイスを d20 に変更することもできる。

シナリオの開始時に Mythic Path カードに 2 つの Mythic Charge (トークン) を置いておく。シナリオ中に、カード中に書かれている種類のチェックを行なうときは、このカードの上に置かれたトークンの数だけプラスの修正を加えることができる。例えば、上の左のカードは Dex か Int のチェックのときにボーナスを与えるカードになっていて、このカードの上にトークンが 2 つあればダイスに +2 の修整を、トークンが 1 つなら +1 の修整を加えることができる。トークンがひとつもないと、何も修整を受けない。

この修整を行なった後に、カード上のトークンを好きなだけ消費して、チェックに使うダイスを d20 に変更できる。このとき、消費したトークンに等しい数のダイスを d20 に変更できる。ただし、変更するダイスは「ダイスのサイズが大きいほうから」順に選ばなければならない。たとえば、d12+d6+d4 というダイスでチェックを行なうときに、トークンをひとつ使ってダイスを変更するときは、d12 が d20 に変更され d20+d6+d4 になる。トークン 2 つを使った場合は、2d20 + d4 になる、ということ。

上の能力とは別に、5 つのトークンを消費することで、特別な能力を一度だけ使うことができる。どんな能力が使えるかはそれぞれのカードに書いてある。ただし、トークンはシナリオの最初の時点では 2 個しかないので、その状態ではこの能力はつかえない。プレイ中にトークンを増やす効果を使うなどして、5 つに増やす必要がある。

なお、Wrath of the Righteous の基本セットには 5 種類の Mythic Path カードが入っている。


wotr3

Cohort:

シナリオを開始する前に、シナリオカードで指定されている Cohort カードから1枚を選んで手札に追加できる。このカードは他のカードと同じように使うことができる。ただし、あるシナリオで手札に入れた Cohort カードを次のシナリオに持ち越すには、キャラクタカードで指示されたデッキを構成するカードのタイプに Cohort が含まれている必要がある。


wotr5

Redeem:

このセットに含まれるカードには、上の右のカードのように Corrupted という属性 (trait) を持つカードがある。これらのカードは、Corrupted という属性をもっている状態だと、カードの能力が十分に発揮できなかったり、そもそも全く使用できなかったりする。

この Corrupted という属性は、カードの能力などによって消去する (Redeem) ことができる。Redeem すると、そのカードは現在のゲームだけでなく、進行中のアドベンチャーパスのすべてのシナリオにおいても、Corrupted の属性がないものとして扱えるようになる。複数の同名のカードがある場合にそのカードを Redeem した場合は、それら全ての同名のカードについて Corrupted の属性がないものとして扱うことができる。

Redeem したカードを覚えておくためのチェックリストが、上の写真の左のカードになっている。Redeem したときは、このカードのチェック欄の該当するカード名のところにチェックを入れる。このカードに相当する pdf ファイルが paizo.com からダウンロードできるので、それを印刷してチェックを入れるのでもいい。というか、普通そうするよね。


wotr4

Servitor Demons

アドベンチャーごとに、Servitor Demon というのが指定されている。シナリオをプレイ中に Servitor Demon を召喚するように指示があったときは、上の左のカードの該当するアドベンチャーの欄にある Demon カードを召喚する。たとえば、Base Set のアドベンチャーなら、上の写真の右の Demon を召喚する。


wotr6

Abyss

Location カードの中に、Abyss という属性が書かれたカードがある。これらの Location にいるときだけ、特殊な効果を発生させるカードがある。Abyss 属性のついた Location カードは、他のカードと同様にイラスト中に Abyss という属性名が書かれている。また、Abyss 属性をもつカードはカード名のところが赤っぽい色になっているので、それで区別がつくようにもなっている。

wotr7

通常の Location カードはこんな感じで、カード名のところは白い。比べるとかなり違ってるよね。

Abyss 属性を参照するカードは、モンスターや罠などの bane カードの中にある。もし、Abyss 属性をもつロケーションにいるキャラクターが、探索のときにめくったカードが Abyss 属性を参照するカードだったときは、敵の強さが増大したり、追加のダメージを受けたりといったことが起こる。


だいたいこんなかんじかな。