まさかの時のボードゲーム: アグリコラ(2-2) 家畜を増やす(羊、猪、牛)

家畜は羊、猪、牛の 3 種類がいる。それぞれ「羊を得る」「猪を得る」「牛を得る」のアクションに家族コマを置くことで、手に入れることができる。ゲーム開始時点ではこれらのアクションはないことが多いけど、ステージが進むと羊、猪、牛の順に手に入れられるようになる。

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いずれの家畜も、数に応じて得点になる。牛はだいたい1匹1点(上限4点)。羊と猪は数に応じた得点になっていて、何匹で何点になるかは得点カードに書かれている。1頭も持っていないと、マイナス点になる。

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家畜は、次のルールに従うようにボード上に置く。

  • 牧場には、1マスにつき2頭まで家畜を置ける。
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    牧場のマスがひとつなら置ける家畜は 2 頭まで。もちろん、1頭だけ置くのは問題ない。

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    牧場のマスが複数あれば、それぞれのマスごとに 2 頭ずつ置ける。4 マスあれば 8 頭まで置けるということ。

  • ひとつの牧場には、ひとつの種類の家畜しか置けない。
  • 1マスの牧場に、例えば羊と猪を1頭ずつ置く、みたいなことはできない。羊2頭か、猪2頭かのどちらか。

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    2マスの牧場でも同じで、マスが2つあったとしても、羊2頭と猪2頭を置く、みたいなことはできない。羊4頭を置くか、猪4頭を置くかのどちらかしかできない。

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    牧場が別なら、別の種類の家畜を置ける。牧場のところで説明したように、2マス以上ある牧場はあとから柵で分割することができる。

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    たとえば、最初こんなふうに2マスの牧場に羊が2頭いるところで、

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    こんなふうに柵で真ん中を仕切ることで2つの牧場にして、羊を片側の牧場に寄せて入れて、反対側には猪2頭を新たに置く、みたいなことはできる。

    最初に羊が3頭いる状態で牧場を分割した場合は、羊を1頭逃がせば(共通のストックに戻せば)、猪や牛を置くことはできる。羊が3頭のままでは牧場を分割しても、牧場の容量(マスの数)そのものが足りないので、分割しても猪や牛を置く場所がない。

    なお、牧場を統合する、みたいなことはできない。柵が撤去できないので、牧場を統合したり牧場の形を変えたりすることはできない。

  • 牧場に厩がある場合は、厩ひとつにつき1マスにつき置ける家畜の数が倍になる。
  • 牧場内にない厩があるマスには、家畜を1頭だけ置ける。
  • このふたつについては、次の「厩を置く」の項目で説明する。

  • 家には1頭だけ家畜を置ける。
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    牧場がなくても、家の中に1頭だけ家畜を置くことができる。1部屋に1頭じゃなくて、何部屋あっても1頭しか置けない。

  • 家畜は、いつでも逃がせる(逃がした家畜は共通のストックに戻す)
  • アクションで何頭か手に入れたものの、どこにも置けない家畜がいる場合は、共通のストックに戻さないといけない(「逃がす」というらしい)。ただし、「かまど」のようなカードを持っていれば食料に変換したりできる。それについては別のところで説明する(予定)。

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    また、家畜はいつでも好きなときに好きなだけ逃がして、共通のストックに戻すことができる。共通のストック戻してしまったら、家畜を再度手に入れるには通常通りアクションなどを実行ないといけない。

    家畜をわざと逃がしていいことがあるかというと、例えば羊より牛のほうが1頭あたりの得点が高いので、手持ちの羊を逃がして牛を得る、みたいなこをすることがある。

  • 家畜は、上記のルールに従う限り、いつでも好きなように移動させられる。
  • いつでも(自分の手番でないときでも)、家畜は自由に牧場や厩のあるマス、家などの間で動かすことができる。動かすときは、全部の家畜が一斉に動いたものとして動かしていい。何をいっているかというと、15パズルみたいに空きのあるところに順番に移動する、みたいなことをする必要はないということ。動かし終わったあとの(最終的な)状態が、上のルールに従った状態になっていれば良い。

収穫フェイズのあるステージ(4,7,9,11,13,14)の終わりに、2頭以上同じ種類の家畜を持っている場合は、その家畜が「繁殖」して1頭増える(共通のストックからもらう)。たとえば羊を2頭もっていれば、収穫フェイズの時に羊を新たに1頭もらうことができる。羊が2頭でも10頭でも、繁殖で増えるのは1頭だけ。

「繁殖」で増えた家畜を置くところが無い場合は、受けとった直後に逃がすことになる。ただし「かまど」などの食料に変換できるカードを出していれば、置くところがなくても受けとって、即座に食料に換えることはできる。

まさかの時のボードゲーム: アグリコラ (2-1) 牧場を作る

あいてるマスを柵で囲うと、そこが牧場になる。

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牧場は1つにつき1点になる(最大4点まで)。牧場はただ点数になるだけでなく、家畜をたくさん置けるようになるという利点がある。家畜を置くことも勝利点につながるので、牧場を作ることはこのゲームでかなり重要なアクションのひとつになっている。牧場には、ひとマスにつき2頭まで家畜を置けるんだけど、それについてはこの次の項目(家畜を置く)で説明する。

さて、牧場を作るには柵を置く必要がある。この柵を置くには、「柵を置く」というアクションのところに家族コマを置いて、柵の数だけ木材を払う必要がある。

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木材は、ゲーム開始の時点ではもってないので、例えば「木材を得る」のアクションに家族コマを置くなどして、予め自分のストックに確保しておく必要がある。

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これが木材を獲得するアクション。木材などの資源を獲得する方法については、ゲームの進行のところで説明する。

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最小の牧場は、マスひとつを柵4つで囲うことで作ることができる。マスが柵で完全に閉じてないと、牧場にはならない(家畜があいてるところから逃げてしまう、ということらしい)。家とか畑とかは柵の代わりにならないし、家や畑を柵で囲って牧場にすることはできない。

柵を置くときは、木材を持っている数を上限として、いくつでも好きな数を置くことができる。1回の「柵を置く」のアクションで複数の牧場を作ってもいい。

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たとえば、こんなふうに置けば一度に2つの牧場を作ることができる。このような置き方をしてもいい。

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また、最初に上のような形の牧場がすでにあるときには、

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こんなふうに、柵を横に追加して新たな牧場を作ってもいいし、

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中を仕切って牧場を二つに分けてもいい。

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このように、必ずしも四角形になっていなくても、囲われていれば牧場になる。

牧場の数を数えるときは、牧場のマス目の数ではなくて、「囲われたマスのグループひとつ」につき「ひとつの牧場」と数える。

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たとえば、上の場合はマスが4つ囲われているけど、牧場の数は1つと数える。

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この場合は、4つのマスがそれぞれ囲われているので、牧場4つと数える。

なお、一度置いた柵は撤去することも移動することもできない。また、手持ちの柵(15個)が尽きてしまったら、それ以上はどんなに木材があっても柵を置けない。

また、牧場をひとつ作ったら、次の牧場はかならず最初の牧場に隣接するように作らないといけない。

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こんなふうに、隣接しない状態で牧場をふたつ作ることはできない。

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畑や家を柵で囲っても牧場にならない。というか、家(部屋)や畑は柵で囲ってはいけない。

まさかの時のボードゲーム: アグリコラ (1) 勝利点の概要

このゲームは、家族を増やしたり、農作物を増やしたり、牧場を作ったり、家畜を増やしたりして勝利点を稼ぎ、14 回の手番をプレイした後に最も勝利点を稼いだ人が勝利者になる。なので、何をしたら勝利点になるのかを最初に知っておくと、ゲームプレイの理解が早いんじゃないかなー、ということでその説明をしてみる。

勝利点を稼ぐには

このゲームでは、各人が15個のマスが書かれたボードを使う。ボードのマスを牧場にしたり、畑にしたり、追加の部屋にしたりできる。

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最初のボードはこんな感じ。これに牧場とか畑とかいろいろ作ると・・・

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例えばこんな感じになる。右側にある2つの部屋みたいなところは、家族が住む木造家屋(部屋)になっている。家族は最初から2人いて、この家族を働かせる。具体的にはアクションカードに家族コマ(薄い円盤みたいなコマ)を置いてアクションを実行することで、資材を獲得したり、畑を耕したり、家畜を増やしたりして勝利点を稼ぐことができる。

で、具体的にどんなアクションをすれば点数になるかというと、だいたいこんな感じ(というかこれで全部)。

  1. 牧場を作る(マスを柵で囲う)
  2. 家畜を増やす(羊、猪、牛)
  3. 牧場に厩を置く
  4. 畑を作る
  5. 農作物を増やす(小麦、野菜)
  6. ボードの開いてるマスを埋める
  7. 家族を増やす(最大5人まで)
  8. レンガの部屋、石の部屋を作る
  9. 得点になるカードを集める
  10. カードに書かれた条件を満たして、ボーナス得点を得る

沢山あるよね・・・この、やれることが多すぎて何したらいいかわからん感が、プレイの敷居を上げてる原因の一つのような気がする。でも、それぞれの内容自体は結構シンプルで、覚えることもそこまで多くはないという感じ。

とにもかくにも、このゲームで勝つためには14回しか回ってこない手番のうちに、家族コマを効率よく使ってアクションを実行して、たくさんの得点を稼ぐことが重要なポイントになっている。

次の記事からは、勝利点になる行動について順番に説明していく(予定)。