Pathfinder Adventure Card Game クラス概要: Cavalier

以下では、Wrath of the Righteous Base Set の Cavalier クラスについて説明する。


キャバリア (Cavalier) は物理的な武器を使った戦闘を得意とする、戦士(Fighter)に近いクラスとしてデザインされているようだ。Wrath of the Righteous の基本セットで脳筋的なクラスを使いたければ、これを選択することになる(と思う)。

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手札の上限は 4 枚と、Fighter と同数になっている。ただ、そもそも見せるだけで効果のある Weapon をメインで使用するクラスであることと、Armor 系に「習熟」していることによりダメージを受けにくいことから、手札の消費自体は少なく済む(はず)。捨札にする使い方は、いざという時だけにしたいところ。

Cavalier のスキルは、殴る系のクラスとしては標準的で、スキルチェックの使い勝手は Fighter とそれほど変わらない。 Deplomacy のチェックが基礎値が高いため、若干 Ally カードの獲得はしやすくなった。Wisdom も 1d8 と若干あがったものの、Dexterity は 1d4 へと大幅に下げられている。多少注意深くなり好感度も UP した一方で、手先はかなり不器用になったようだ。力でぶち破れない罠に遭遇したらお手上げという感じ。

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初期デッキ

  • 武器(weapon) 4: Longsword, Long Spear, Heavy Pick, Sickle
  • 防具(armor) 3: Scale Mail, Helm, Wooden Shield
  • アイテム(item) 2: Caltrop Bead, Ring of Climbing
  • 協力者(ally) 3: Recruit, Athlete, Riding Horse
  • 祝福(blessing) 3: Blessing of Ascension (x3)
  • 仲間(cohort) 1: Donahan

Fighter に比べて武器が1枚少なく、協力者 (Ally) が1枚多いが、使い勝手そのものはさほど変わらない。この base set から追加された Cohort のおかげで、これまでの他の base set のクラスデッキに比べると、初期デッキの枚数が 1 枚増えている。

パワー

注意: 括弧つきの □ で書かれた記述は、カード内の記述と同様に「報酬を得た時に取得できるパワーに関する技巧(feats)」であることを意味している。

  1. カードを1枚捨てる: あなたの戦闘チェックの効果に、現在のアドベンチャー番号+1 (□ +2) の修整を加える。この戦闘チェックでは、他のプレイヤーはカードや能力をプレイできない。この戦闘で敵を倒せなかったときは、敵カードをロケーションデッキのトップに置く。

    序盤のうちは補正される量が少ないので、さほど使い勝手がよくない。しかし、アドベンチャー 6 になると修整値がカード1枚あたり +7 (□ +8) にもなる。捨札をデッキに戻す手段があれば戦闘についてはかなり有利になるし、戻せないとしても、いざというときには役にたつ。

  2. あなたのターン終了時に、任意の枚数の武器カードをリチャージしてもよい。

    ルール上、武器カードは戦闘チェックに1枚しか使えないので、複数の武器カードが手札にあっても嬉しくないことが多い。そういう不要な武器カードをリチャージして、別のカードに交換できるというのは地味ながら嬉しい。交換するカードの枚数に制限がなく、毎ターン使えるのもいい。

ロール

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Lancer

槍を持って騎乗している騎士、というイメージらしい。騎乗できる生物 (Mount 属性を持つ Ally カード) と槍系の武器 (Polearm, Spear) に特化された能力を持っている。

  1. カードを1枚捨てる: あなたの戦闘チェックの効果に、現在のアドベンチャー番号+1 (□ +2) の修整を加える。この戦闘チェックでは、他のプレイヤーはカードや能力をプレイできない。この戦闘で敵を倒せなかったときは、敵カードをロケーションデッキのトップに置く。(□ 捨札からランダムに選んだ1枚をリチャージする。)

    修正値のアップと、捨札をデッキに戻す能力が追加されている。デッキに戻す能力を獲得すれば、戦闘のたびにカードを捨てて修整を加えてもデッキのカードが減らないので、戦闘面ではかなり有利になる。

  2. あなたのターン終了時に、任意の枚数の武器カードをリチャージしてもよい (□ Ally あるいは Item カードについても同様にしてよい)。

    Ally と Item カードについてのリチャージ能力が追加されている。この能力を獲得した後は、デッキの Weapon, Ally, Item の割合を高くしておくことで、不要なカードの多くをデッキに戻して、手札を良い状態に保つことができるようになる。

  3. □ 手札を1枚リチャージする: Mount 属性をもつカードをデッキから、あるいは捨札から 1 枚探し、手札に入れる (□ または、デッキの一番上に置く)。

    現状、Mount 属性のカードは Ally カードにだけ存在し、移動に関する能力を持っていることが多い。初期デッキにある Donahan は、戦闘時に 1d8 を追加できる強力なカードなので、これをデッキから探したり、捨札から回収して使用できるだけでもそこそこ有益という気はする。ただし、WotR ではアドベンチャーパックを含めて、Mount 属性を持つカードは下記の 5 種類しかないため、この能力単体ではそこまで恩恵は得られない。これを選ぶなら、3 番目の能力も獲得して Mount 属性のカードを何枚かデッキに入れたいところ。

  4. □ 能力を使用するために Polearm 属性か Spear 属性をもつ Weapon カードを捨てたとき、替わりにリチャージする (□ または、デッキに入れてシャッフルする) (□ または、デッキの一番上に置く)。

    Warrior の武器カード回収能力を、Polearm と Spear の武器に限定したような能力。デッキを組むときに武器カードの属性を揃えておけば、高い確率で恩恵を受けることができる。もちろん、遭遇で得られる武器カードについては運次第。

  5. □ あなたのターンに Mount 属性をもつカードを1枚手札から捨てる(□ または、デッキの一番上に置く): 他のロケーションに移動し、そのロケーションデッキの一番上のカードを見る。もしそのカードが Monster なら、そのカードに遭遇してもよい。

    1番目の能力と組合せると、手札を消費することなく好きなロケーションデッキのトップカードを見つつ、必要に応じて Monster と戦闘することができるようになる。遭遇を有利に進められる上に、探索の時間を短縮することもできる。こうなると、槍使いというよりは騎兵の遊撃手といった感じか。

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Glory Hound

ロール名は「名声を求めるもの」というような意味だけど、あまり良い文脈では使われない言葉らしい。といっても、何かデメリットがある能力を持ってたりするわけではない。

パワー

    カードを1枚捨てる: あなたの戦闘チェックの効果に、現在のアドベンチャー番号+1 (□ +2)(□ +3) の修整を加える。この戦闘チェックでは、他のプレイヤーはカードや能力をプレイできない。この戦闘で敵を倒せなかったときは、敵カードをロケーションデッキのトップ(□ または、一番下)に置く。

  1. あなたのターン終了時に、任意の枚数の武器カードをリチャージしてもよい (□ Ally あるいは Item カードについても同様にしてよい)。

    これについては、Lancer と同じなので省略。

  2. Ally カードを探索するためにプレイしたとき、この探索の間の Melee のチェック (□ およびアイテムの取得チェック) に Diplomacy スキルを追加し、なおかつ Mental の属性を追加してもよい。

    Diplomacy のスキルは初期状態でも 1d8+3 あるので、Melee チェックが最低でも 1d10+1d8+5 でできるようになる。Ally カードを使って探索したとき、という条件がついているため乱発はできないけど、何らかの方法で次にめくれるカードが分かっている場合にはとても使える。Diplomacy スキルを追加すると Mental の属性も同時に付くので、アンデッド系のモンスターの多くには使えないのは玉に瑕。

  3. あなたのロケーションにいる他のプレイヤーが Monster に遭遇したとき(□ または、武器カードに遭遇したとき)、カードを1枚捨てる(□ またはリチャージする): あなたは、そのプレイヤーの替わりにそのカードに遭遇する。

    モンスターに遭遇した他プレイヤーの、身代りができる能力。Bird のように、支援は得意だけど単独での戦闘は得意ではない、というクラスと同じロケーションを探索するときには、かなり使える気がする。


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まさかの時のボードゲーム: Mage Knight Board Game プレイ編 10

ラウンド1、ターン 11 の白プレイヤーの手番。

白プレイヤーの手番とはなったものの、手札が一枚もなく、アクションを何もすることができない。さらにデッキに一枚もカードがないため、白プレイヤーは「ラウンドの終了」を宣言した。

ラウンド終了の宣言は、自分のデッキが空の状態で自分の手番を迎えたときには、いつでも宣言することができる。この宣言をすると、自分の手番には他に何もすることはできず、単にターンを終了することになる。デッキが空であっても、手札がある場合はラウンドの終了を宣言せずに、手札を使ってアクションを実行してもいい。ただし「デッキが空」で「手札がない」場合は、ラウンドの終了を宣言する必要がある。

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このターン、白プレイヤーのデッキにはカードがなく、手札は1枚あるものの有効なアクションを実行することができないので、ラウンドの終了を宣言することにした。

終了の宣言がなされたときは、このあと他のプレイヤーが一回ずつ手番を実行して、ラウンド終了の処理を行う。


ラウンド1、ターン 12 の赤プレイヤーの手番。

白プレイヤーによってラウンドの終了が宣言さたため、赤プレイヤーがこのターンをプレイするとラウンド終了になる。

赤プレイヤーは、このターン「休息」を行うことにした。「休息」を行なうと、他のアクションは一切できないかわりに、負傷カードを手札から捨てることができる。ただし「治癒(Healing)」とは違って、負傷カードは自分の捨札置き場に捨てる。あくまで手札から除去できるというだけで、次のラウンド以降に捨札をデッキに戻したときには、また負傷カードを引いてしまう可能性がある。とはいえ、休息かヒーリングを行わない限りは(たとえラウンドが変わっても)手札から負傷カードを除去できないので、他に何もできないこのタイミングで休息しておくことにした。

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休息は「手札から負傷カードではないカードを1捨てることで、負傷カードを好きなだけ捨てる」「負傷カードを1枚捨てる(手札から負傷カードではないカードを捨てる必要はない)」という2種類の回復方法が使える。もちろん、手札に負傷カード以外のカードがなければ、後者の「1枚だけ負傷カードを捨てる」方法しか使えない。

今、赤プレイヤーはの手札は負傷カード1枚だけで、負傷カード以外のカードを何も持っていないので、後者の回復方法しか使えない。ただ、負傷カード自体も1枚しかもっていないので、結局のところ負傷カードを1枚捨てることで、手札の負傷カードはなくなることになる。これで、次からは5枚の手札を引けるようになった。もちろん、デッキのシャッフル具合によっては、次に引いたときに負傷カードを引いてしまう可能性もあるけど、何もしないよりは幾分マシといったところだろう。


こうして赤プレイヤーが休息を終え、ラウンド1が終了となった。このシナリオでは「3ラウンド経過するか、いずれかのプレイヤーが「都市」のあるマップタイルを「探索」で置いてから他のプレイヤーの手番が一巡したら終了」という終了条件があるので、少なくともあと2ラウンド経過したらゲームは終了になる。


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まさかの時のボードゲーム: Mage Knight Board Game プレイ編 9

ラウンド1、ターン 9 の白プレイヤーの手番。

まず March にソースから取った緑マナを使って、移動力 4 を得た。このうち、移動力 1 を使ってタイルの端の平原に移動し、移動力 2 を使って「探索」をしてタイルをめくった。

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「探索」を実行したので、このシナリオの特殊ルールよって、名声値を + 1 する。それから、タイルの上にある「魔法塔」と「ランページングエネミー」のマスに、ランダムに選んだ敵トークンを置く。「魔法塔」は、説明カードに「昼のラウンドはヒーローが隣りのマスに移動してこない限りは裏向きに置く」と書かれているので、裏向きのままマスに配置する。ランページングエネミーのほうは、表向きにしてマスに置く。

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ここで、さらにユニットの能力を使って移動力 2 を得て、新たに配置されたタイルの村に移動させた。移動した村のマスは魔法塔に隣接しているので、この時点で魔法塔の敵トークンを表に向けた。これでターンを終了する。


ラウンド1、ターン 10 の赤プレイヤーの手番。

手札から負傷カードではないカードを 2 枚、横向きに出すことで移動力 2 を得て「探索」し、新しいタイルをめくって置いた。シナリオの特殊ルールによって、名声を 1 得た。

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新しいタイルにはランページングエネミーのマスがあるので、ランダムに選んだ敵トークンを表向きに置く。

手札をすべて消費し、ユニットの能力も使えないので、これでターンを終了した。


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