まさかの時のボードゲーム: Mage Knight Board Game プレイ編 4

ラウンド1、ターン4の赤のターン。

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ターン開始時の手札は上の通り。

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赤プレイヤーは移動と「探索」をしてタイルをめくることにした。このシナリオでは、タイルをめくるだけで名声1点がもらえるので、探索すること自体に意味がある。探索はアクションではなく、移動の一部として行える。そのため、移動の途中に探索を行なってマップタイルをめくり、さらに移動を続けることもできる。

手札から March と Swiftness を出し、ソースから緑マナダイスを取って March で移動力 4 を、Swiftness はそのまま使って移動力 2 を得て、合計 6 の移動力を得た。

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このうちの 3 の移動力を使って隣りの森まで移動し、2 の移動力で探索を行なった。探索は、ヒーローがマップタイルの端にいるときで、なおかつめくるタイルが次の条件のいずれかを満たすときである。

  1. めくられたタイルが、すでに置かれている2枚以上のタイルと隣接するように置かれるとき。
  2. 最初のタイル (Aと書かれたタイル) の海岸線を越えない位置にタイルが置かれるとき。(ただしこの条件は、裏が緑色のタイルに限って適用される)

ルールブックにある図を引用すると、以下のような感じ。

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探索ができるのは、ヒーローが黄色、橙色、紫色のマークがついたマップの端のマスにいるときだけ、ということになる。黄色で示される位置にタイルが置かれるときは、条件の 1,2 とも満たしている。この位置にタイルを置くときは、裏が緑のタイル(カントリータイル)も黄色のタイル(コアタイル)も置ける。

橙色と紫の位置には、緑色のタイルをめくるときは置くことができる。しかし、黄色のタイルはこの位置には置けない。そのため、マップタイルの束の一番上のタイルの裏が黄色のときは、この位置では探索できないということ。なかなかややこしい。

ちなみに、赤プレイヤーは最初の時点では上の図の一番右端の、橙色の点があるマスにいたので、その位置でも探索することはできる。この場合、探索をすればめくったタイルが置かれる位置は、橙色の場所しかない。しかし赤プレイヤーはひとつ左のマス(橙と黄色のマークのあるマス)に移動してから探索したので、めくったタイルが置ける位置は2箇所(黄色か橙色)ある。このようなときは、どちらにタイルを置くかを予め宣言してからめくらなければならない。めくってから、どちらに置くかを決めることはできない。

今回は、赤プレイヤーは橙色の位置に置くことを宣言して探索を行なった。

マップタイルをめくって置いたときは、タイルの上にある村や城などのアイコンについて、それぞれ説明カードの「公開されたとき(When Revealed)」に書かれている内容を実行する。

このタイルでは、城のアイコンだけ「公開されたとき」にするべき項目がある。城については、次の処理をする。

  • 裏に城のマークのある灰色の敵トークンを裏向きに(城の面が上になるように)置く。もし昼のラウンドで、城にヒーローが隣接する位置にいたら(隣接する位置に移動したら)、敵トークンを表に向ける。夜ラウンドの場合は、ヒーローが城のマスに移動したときに、トークンを表に向ける。

今は昼のラウンドだけど、ヒーローはだれも城に隣接していないので、灰色の敵トークンを裏向きの状態で置いておく。

そして、赤プレイヤーはタイルをめくったので、名声を 1 得る。

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さらに、ユニットの能力を使って移動力 2 を得て、合計の移動力を 3 にする。この移動力 3 を使って、鉱山がある丘陵地に移動する。これで移動は終わり。

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赤プレイヤーはアクションをすることがないため、ターンを終わることにした。

鉱山のマスでターンを終了した場合は、鉱山の説明カードに書かれている次の処理を行なう。

  • 鉱山のマスでターンを終了したら、鉱山に書かれている色のクリスタルを得てヒーローカードの上に置く。

この鉱山には白のクリスタルが描かれているので、赤プレイヤーは白クリスタルを取ってヒーローカードの上に置く。

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このクリスタルは、白マナとしていつでも使うことができる。クリスタルは、マナとして使用するとなくなってしまう。また、同じ色のクリスタルは最大3つまでしかヒーローカードの上(インベントリという)に置けない、というルールもある。

ちなみに、ゲーム終了時にインベントリにあるクリスタル2個について名声 1 点がもらえるので、クリスタルを得ること自体にも意味はある。

ソースから取ったマナを振りなおして、昼夜ボードの上に戻す。カードを3枚補充して、赤プレイヤーのターンは終わる。

まさかの時のボードゲーム: Mage Knight Board Game プレイ編 3

ラウンド 1、ターン 3 となり、再び白プレイヤーがターンをプレイする。この時点の白プレイヤーの手札は以下の通り。

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このターンでは、白プレイヤーは移動はせずに、アクションとして戦闘をすることにした。

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今、白プレイヤーのいる村の隣りに、緑色の丸い敵トークンが置かれているマスがある。このトークンは敵を表わしていて、この敵と戦って倒すと名声値を得ることができる。裏に刀の書かれた緑色の敵マーカーは「ランページングエネミー」と言う(裏がドラゴンの絵の赤いランページングエネミーもいる)。このランページングエネミーは、基本的には隣接しているマスに止まっているときに、戦うことを宣言できる。

戦闘は次の手順で行う。

  • 先制攻撃フェイズ: 可能であれば、遠隔攻撃 (ranged attack) または包囲攻撃 (sege attack) をする。これで敵を倒せれば、ここで戦闘は終わりになる。
  • 防御フェイズ: 敵からの攻撃を防御 (block) する。防御できなかった場合は、ダメージを受けるフェイズを実行する。
  • 攻撃フェイズ: 通常攻撃 (attack) をする。

細かいルールは沢山あるけど、おおまかな流れは上のような感じ。各手順で攻撃や防御をするときは、それぞれ攻撃力や防御力を得るカードを使う必要がある。

敵トークンに書かれている情報は以下の通り。

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  • 上の数字: 敵の防御力
  • 右の数字またはマーク: 敵の攻撃力
  • 下の数字: 倒したときに得られる名声値
  • 右のマーク: 敵の特殊能力

今隣接しているマスにある敵トークン (Orc Summoners) の場合は、防御力 4、攻撃力のところは「ダンジョン」のマーク、名声値は 4、特殊能力はなし、となっている。攻撃力がダンジョンのアイコンになっているのは、「遠隔攻撃か包囲攻撃で敵を倒せなかったときは、ダンジョンが書かれた敵トークンをランダムにひとつ取りだし、そのモンスターが代わりに攻撃してくる。」ということを意味している。

とにかく、実際に戦闘してみよう。

まず、遠隔攻撃か包囲攻撃を行なう先制攻撃フェイズを実行する。このフェイズで敵を倒してしまえば、このあとのフェイズはすべて飛ばされるため、敵からの攻撃を受けないですむ。そのため、可能であればこのフェイズで倒してしまいたい。しかし、今は手札に遠隔攻撃力 (ranged attack) や包囲攻撃力 (sege attack) を得られるカードがないので、このフェイズは飛ばす。

次に、敵からの攻撃を防ぐフェイズを実行する。敵トークンに書かれた攻撃力以上の防御力を、カードなどで得ることができれば、敵からの攻撃を完全に防げたことになる。もし、得られる防御力が敵の攻撃力を 1 でも下回れば敵からのダメージを受け、ダメージ分 + 1 枚の負傷カードを押しつけられてしまう。

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この敵トークンの場合、上の写真の左にあるように攻撃力のところに「ダンジョン」のマークが書かれている。先に説明したとおり、このマークがあるときはダンジョンのマークの書かれた敵トークンをひとつランダムに取り出す。Orc Summoners が、他の敵をダンジョンから召喚しているという感じだろうか。そして防御フェイズでは、その召喚された敵トークンが Orc Summoners の代わりに攻撃してくる。今、召喚された敵トークンは上の写真の右にある Medusa だった(注: 敵トークンには、絵は描かれているけど敵の名前は書いてない。名前については、同梱の Walkthrough という冊子の 20P に書かれている)。Medusa は、上の写真のように攻撃力 6 をもっている。

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Medusa の攻撃を防ぐためには、手札などで防御力 6 以上を得る必要がある。そこで、白プレイヤーは手札とユニットを使って防御力を得ることにした。まず手札から Determination のカードを出し、さらにソースから青ダイスをひとつ取って、防御力 5 を得た。次に、ユニットの Foresters の能力で防御力 3 を得た。これで、合計の防御力が 8 となり、Medusa の攻撃力 (6) 以上の防御力を得て、攻撃を防ぐことに成功した。能力を使った Foresters のコマンドトークンは、能力が使用済みであることを表すため、カードの下半分の位置に移動させておく。

防御フェイズが終わったので、召喚された Medusa のトークンは除去する。次の攻撃フェイズでは、マップの上にいる本体の Orc Summoners に対して攻撃を行なう。

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攻撃フェイズで敵を倒すには、敵の防御力以上の攻撃力を得る必要がある。今、Orc Summoners の防御力は 4 と書かれている。そこで白プレイヤーは、手札から Rage を使って攻撃力 4 を得ることにした。このカードで攻撃力 4 を得るには赤マナが必要になる。先の防御力を得るためにソースからダイスを取ってしまったので、このままではマナを使うことができない。そこで、Concentration のカードを使って赤マナを得ることにした。このカードは、ソースにあるダイスとは無関係に、青、赤、白のいずれかのマナをひとつ得ることができる。なお、写真では分かりやすくするためにマナクリスタルを置いているけど、実際のプレイではクリスタルを取ったり置いたりする必要はない。

こうして攻撃力 4 を得たので、Orc Summoners をを倒すことに成功した。ただちにトークンに書かれている名声値 4 を得る。名声ボードの上で、白プレイヤーの盾マーカーを 4 つ進める。

同時に、ランページングエネミーを倒したので、評判も +1 する。そして、Orc Summoners のトークンをマップ上から除去する。これらの処理については、ランページングエネミーについての説明カードのところの「報酬 (rewards)」の欄に書かれている。

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白プレイヤーは戦闘アクションを行なったので、このターンはこれ以上別のアクションを行なったり、移動することはできない。ここでこのターンは終わりになる。ターン終了時には、まず使ったマナダイスを振りなおして昼夜ボードに置く。

それから、このターンでは名声値を得てレベルアップしているので、レベルアップの処理を行なう。名声を得たときに、自分のシールドマーカーの置かれている行が変わったときは、このようにターン終了時にレベルアップの処理をする。戦闘直後にレベルアップするのではなくて、ターン終了時にレベルアップする、という点は間違いやすいところ。

レベルアップしたときにする処理は、今シールドマーカーが置かれている行の左側に書かれている。この行にはカードのマークとスキルトークンが書かれている。これは「上級アクションカードを1枚得る」「スキルトークンを1枚得る」ことを表している。

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上級アクションカードは、評判ボードの右側にある「上級アクションオファー」の中から1枚とって、自分のデッキの一番上に置く。そして、オファーのカードをあいている場所に一枚ずつ下にずらして埋めて、一番上のあいたところに上級アクションデッキの上から1枚とって表向きに置く。上級アクションオファーからカードを取ったときは、このようにオファーのカードの補充処理をする。

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次に、自分のスキルトークンの束から2枚とって表を見る。この2枚のうちから好きなほうを1枚選んで、自分のプレイヤーエリアに表向きに置く。選ばなかったほうのトークンは、ゲームエリアに表向きにおく。プレイヤーエリアに置いたほうのスキルトークンは、このあといつでも好きなときに能力を使うことができる。ゲームエリアに置かれたトークンについては、今後スキルトークンを得る機会があったときに、自分がめくった2枚のスキルトークンからではなく、ゲームエリアにあるトークンから好きなトークンをもらうこともできる。このとき、自分がゲームエリアに置いたトークンだけではなく、他のプレイヤーが置いたトークンを選ぶこともできる。なお、一度得たトークンを別のトークンと交換することはできない。

トークンの能力については、スキルトークンの説明カードに書いてある。上の写真にあるトークンの能力は以下の通り。

  • 上のトークン (Inspiration) : このトークンを裏向きにすることで「ユニットひとつをレディ状態にする」「負傷カードを手札から1枚捨てるか、ユニットカードに付いている負傷カードを1枚捨てる」のいずれかを実行する。
  • 下のトークン (Bounds of Loyalty): このトークンをコマンドトークンとして使用する。このトークンを使ってユニットを雇う場合は、影響力 5 少なく雇うことができる(必要な影響力は 0 未満にはならない)。このトークンが置かれているユニットは、捨てることができない」

今回、白プレイヤーは上のトークンを得ることにした。取ったトークンは、自分のプレイエリアに表向きに置く。このトークンはすぐ能力を使うこともできる。

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トークンをプレイエリアに置いたところ。取らなかったほうのトークンは、ゲームエリアに表向きに置く。置く場所はどこでもいいけど、下の写真のように、どこか決まった場所にまとめて置くようにする。

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以上で、レベルアップの処理は終わり。最後に手札を 5 枚になるように引いて、ターン終了時の処理を終わる。レベルアップで得た上級アクションカードは、このときに手札に入るので、次のターンから使うことができる。

まさかの時のボードゲーム: Mage Knight Board Game プレイ編2

白プレイヤーのターンが終了したので、赤プレイヤーがターンをプレイする。

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上は赤プレイヤーのターン開始時の状態。戦略カード 5 を選択したので、最初のターンだけ手札が 7 枚になっている。

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ターン開始時に、Cultist のフィギュアをマップタイル A の中央のマス(ゲート)に置く。

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赤プレイヤーは、右上にある村まで移動することにした。村まで移動するには、上のように最短でも 9 の移動力が必要になる。そこで、カードを4枚使って移動力 9 を得ることにする。

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母プレイヤーは、移動力を得るために Improvisation と March の 2 枚のカードを使うことにする。March については、ソースから緑マナを取って使用することで、移動力 4 を得ることができた。次に Improvisation についてもマナを使いたいけど、ソースにあるマナダイスはすでに1個使ってしまったので、このままではマナを使うことができない。そこで、Mana Draw というカードを使用して、ソースから追加のダイスを取ることにした。これでソースから赤ダイスを取得した。

さらに、Improvisation はカードの能力を使用するときに、他のカードを1枚捨てなければならない、という条件がついている。そこで、Swiftness を捨て札にした。もし捨てるカードがなければ、Improvisation のカードを使用することができない。

このようにして、移動力 9 を得ることができた。

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フィギュアを移動させたところ。これで移動は終わり。

次に、村を訪れてユニットを雇うことにした。ユニットを雇う手順は、直前の白プレイヤーのときと同じ。

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ユニットオファーは、先に白プレイヤーが1枚ユニットカードを取ったので、残り3枚のカードがある。赤プレイヤーは、この中から1枚選んで雇うことになる。村のアイコンがあるのは Peasants だけなので、これを雇うことにした。なお、オファーには2枚同じ Peasants カードがあるけど、どちらを取ってもいい。

このカードは、雇うのに影響力 4 が必要になるので、カードを使って影響力を得ることにした。

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Promise と Threaten の2枚を使って、影響力 4 を得た。これで Peasants を雇うことができる。

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雇ったユニットを自分のプレイヤーエリアに置き、コマンドトークンをカードの上半分に載せて雇用完了。これで、移動とアクションを両方実行したので、ターン終了の処理をする。

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ターン終了時に、ソースから取ったふたつのダイスを振りなおして、ソースに戻したところ。

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4 枚の手札を引いて、手札を 5 枚にしたところ。このターンの最初には 7 枚の手札があったけど、それは戦略カードの効果があったからで、最初のターン以外はヒーローカードの上にあるレベルトークンに書かれた手札の枚数までカードを引く。

これで赤プレイヤーのターンは終わりになった。

(つづく)