MTG カード与太話: タルキール龍紀伝より「火口の精霊」「突撃陣形」


火口の精霊/Crater Elemental

最初に出したときはタフネス 6 の壁だけど、中盤になったら 8/6 になって動きだし、いざというときは 4 点ダメージのクリーチャー除去になる、というなかなか面白いカード。単に面白いだけかと思ったら、下の突撃陣形/Assault Formationなんてカードが出た。タフネス高めの安いクリーチャーを並べるデッキを組めば、ブロック構築くらいでなら成績を残せる・・・かなあ。まあ、リミテッドなら普通に強いよね。


突撃陣形/Assault Formation

包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower をエンチャントにして、ローリング・ストーンズ/Rolling Stonesを混ぜて古参兵の武具師/Veteran Armorerの能力を繰り返し使えるようにしたようなエンチャント。これで 2 マナというのは、かなり安いんではなかろうか。結構なルール破壊カードのくせに軽いし、気軽にデッキに入れられるから、何かよからぬ悪さを引き起しそうな気がする。

とりあえず 解放の樹/Tree of Redemptionを実質 20/20 にして殴る、みたいなのはどうだろう。色が違うけど、普通に否定の壁/Wall of Denialとかでも良いか・・・と思ったら被覆だった。まあ壁デッキでなくても、たとえば秘密の計画/Secret Plansで裏向きのクリーチャーを実質 3/3 にする、みたいなタフネス強化カードと組合せるだけで結構強いかも。

MTG カード与太話: タルキール龍紀伝より「血顎の狂信者」「岸砕きの精霊」


血顎の狂信者/Blood-Chin Fanatic

一見して「不死なクリーチャーを投げまくったら楽しそう」と思ったカード。しかし、実は不死持ちの戦士がいなかった罠。うーん残念。じゃあ頑強でもいいやと思ったんだけど、憤怒焚きの巨人/Furystoke Giant汚れ背の匪賊/Scuzzback Maraudersも色が違うしずいぶん重かった。それくらいのことは開発もお見通しということか(注:考慮すらされてない気もする)。やはり普通に血に染まりし勇者/Bloodsoaked Championを投げまくる方向ですかね。4マナで4ライフ差なら悪くない。マナさえあれば、連続して使えるところも良い。さらに殴りも加えるられるなら、相当いけてる感じ。

一方、トークンを出す方向であれば マルドゥの急襲指揮者/Mardu Strike Leader あたりが実用の範囲っぽい。族樹の発動/Kin-Tree Invocationは血顎の狂信者がいれば最低でも 3/3 が出るはずだし、4 マナで 6 ライフ差はなかなか良い。ウルドのオベリスク/Obelisk of Urdを出せば何でも投げられるようになるけど、その前に勝ってる感じもする。

・・・なんて複雑なことを考えなくても、普通に戦士ウィニーなデッキに入れといて、3/3 で普通に殴ってみたり、ズルゴ君を投げてみたり、最後のダメ押し的に使うので十分強いよねきっと。


岸砕きの精霊/Blood-Chin Fanatic

青の、純粋なトリプルシンボルの生物としては、守護ウィザード/Patron Wizard に次ぐ 2 枚目(銀枠のCheatyfaceを入れたら3枚目)、混成マナも含めると夜帷の死霊/Nightveil Specterに次ぐ 7 枚目のカード。守護ウィザード/Patron Wizard が微妙だったのに対して、神話レアで颯爽と登場したこのカードが、何らかの成果を残せるのかが注目される(注:一部地方での話です)。普通に 夜帷の死霊/Nightveil Specter のほうが強い説もあるし、面白さではCheatyfaceに勝てない説もあるけど、そこは長い目で見守りたいところ。

カードとしては、いろいろ変な部分が多いカード。自分でブリンクして除去回避できるけど、戻ってきたら裏向きになる。裏を向いてるときは全く無防備で、普通に除去されてしまう。そして、普通は 3 マナで 3/3 で出るのに、表に向けるには 5 マナかかる。でも色マナは 1 つに減る上に、表に向けたら 4/4 とちょっと強くなる。さらに霊異種/AEtherlingのように、自分自身のパワーとタフネスを好きな比率で入れかえられる。なかなかに芸達者だよね。3 マナで出して 5/1 で殴れるなら、そう悪くはないかも。これで飛行があれば、ある程度使われると思うんだけど・・・。信心集めには使えるとしても、全体的に謎めいたこのスペックはどうなんだろう。変異とか予示を使って、何かすごいことができる予定なのかな。

MTG カード与太話: タルキール龍紀伝より「龍王ドロモカ」「龍王コラガン」


龍王ドロモカ/Dragonlord Dromoka

絆魂持ちのドラゴンなんていたかなーと思って調べてみたら、やっぱりいなかった。白で絆魂といえば天使のイメージだよね、やっぱり。実際、飛行と絆魂をもった(あるいは、自分で絆魂を付けられる)天使は過去に 5 体ほどいる。そこで、白いクリーチャーで似たようなのがいるかと探してみたら、風立ての猛禽/Windbrisk Raptorなんてのがいた(鳥だけど・・・)。7 マナ飛行で 5/7 + 一応自身にも絆魂が付く、という能力はよく似ている。ドロモカ君は、味方全員を絆魂にできなくなった代わりに、6 マナで打ち消しと詠唱禁止の能力がついた(そして鳥からドラゴンに進化?した)と思えば、なかなか悪くなさそう。

カード的には、青、というかコントロールなデッキを徹底的に狙い打ちしたドラゴン。青氏ね氏ね団的には採用するしかないカード。4 つ持っている能力は、どれもシンプルで分かりやすい。また、タフネス 7 で絆魂というのは、除去耐性的にも戦闘能力として見てもかなり強そう。マナさえあればほぼ確実に戦場に着地する、という安定感も良い感じ。6 マナで伝説なので使い勝手はそう良くないけど、スタンダードでもブロック構築でもトップメタのアブザン色でもあることだし、メインかサイドボードに1,2枚くらいは使われるのではないかという気はする。


龍王コラガン/Dragonlord Kolaghan

墓地に落ちているプレインズウォーカーやクリーチャーの使用を、事実上禁止してしまうドラゴン。完全に禁止するわけではなくて、10ライフ払えば一応使えるというのはおもしろい。精神隷属器/Mindslaverみたいなので相手のターンをコントロールして、無理矢理何かの呪文を唱えて10ライフ失わせて勝つ、みたいな手のこんだコンボが楽しめそう。

とはいえ、さすがにこんな変な能力をもつクリーチャーは過去にはないだろうと思ったら、解き放たれし者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, Unshackledなんてのがいた。さすが、長い歴史を誇る MTG だけはあるよねー(上の記事と言っていることが違う、というつっこみは禁止)。といっても、似ているのは「何かをしたら10ライフ失う」という部分だけで、墓地に落ちてるクリーチャーやプレインズウォーカーの使用を咎めるわけじゃない。ただ、6マナで飛行+1能力かつ伝説のクリーチャーという点でも似ているから、もしかするとデザインのベースになっているのかもしれないね。色も1色は共通しているし。