MTG カード与太話: イニストラードを覆う影より「巨体の悪魔」


巨体の悪魔/Hulking Devil

特に何も能力をもっていない、珍しいバニラなデビル。とはいえ、先輩であるバニラなデビルの《暴動の小悪魔/Riot Devils》は、集団でやっと 2/3 だったのに対して、こちらは単体で 5/2 だと思えば、バニラにしても随分と強化されている。Devil という単語は、MTG では「小悪魔」と訳されることが多いけど、さすがに「巨体な小悪魔」というのはおかしかったのか、今回は「悪魔」と訳されたようだ。

ただ、見た目的にはなかなかに強そうだけど、中身はやはり「小悪魔」らしく、見た目ほどのタフさはない。この、見掛けほど固くないという特徴は、同型の先輩《暴れ玉石/Cobblebrute》を見習って引き継いでしまったらしい。

MTG カード与太話: イニストラードを覆う影より「ウルヴェンワルドのハイドラ」


ウルヴェンワルドのハイドラ/Ulvenwald Hydra

ハイドラとしては、パワーとタフネスが初めて */* という表示になったクリーチャー。ハイドラはサイズ可変なものが多いので、過去に */* というハイドラがいそうな気がしていたけど、実はいなかったらしい。これまでのハイドラは、パワーとタフネスは 0/0 という表記で +1/+1 カウンタを載せたり除去したりすることで、可変を実現していたようだ。

なんとなく、首が +1/+1 カウンターで、首が増減することでサイズが変わる、というイメージをしてた(妄想です)。その線でいくと、こいつはこれまでのハイドラとは違い、首の数は固定のままで、支配する土地の数によって直接体のサイズが変化するようになったらしい。何げに到達持ちなハイドラも初めてだし、緑の定番クリーチャーであるハイドラも、これまでとは別の方向に進化しはじめたのかもしれない。

MTG カード与太話: イニストラードを覆う影より「アヴァシンの裁き」


アヴァシンの裁き/Avacyn’s Judgment

《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》がマッドネスになったら赤1マナ減ったというか、《激発/Violent Eruption》の火種のマナ数を可変にしてみたという感じのカード。普通に唱えると 1 マナだけお得になるけど、2 マナで 2 ダメージは効率がよくない。やはりここは、手札を捨てるカードと組んで相手を燃やしまくりたいところ。再録された《癇しゃく/Fiery Temper》と一緒にデッキに詰めこんで、手札を捨てつつ相手を燃やしまくるデッキを組んでみたいところ。

ちなみに、マッドネスのコストに X を含むカードはこれまでに無かったようだ。ただ、X というテキストを含むマッドネス、というだけなら《ベラドンナの暗殺者/Nightshade Assassin》がある。この暗殺者は、公開した黒のカードの枚数を X として参照するものだった。X がコストに入っていなかったのは、もしかするとマッドネスのコストに直接 X を入れても悪さをしないかどうか、当時は十分に検証できていなかったのかもしれない。このカードの登場から 10 年たって、ようやくコストに X が入ってきた。長い年月を経て、そろそろ X をコストに入れても大丈夫そうだという確証が得られたのだろうか。MTG は息が長いので、こんなに時間をかけた検証や開発ができるというのがすごいよね(あくまで想像です)。