MTG カード与太話: タルキール覇王譚より「軍族の解体者」「熊の仲間」


軍族の解体者/Butcher of the Horde

まさかの白いデーモン。多色とはいえ、白いデーモンというのは初めてらしい。青いデーモンは、多色(黒入り)であれば 4 体ほど存在しているが、緑のデーモンは 1 体もいない。赤いデーモンは多色であれば沢山いるけど、赤単色のデーモンは野蛮な地の鬼/Oni of Wild Places血塗られしもの、死祭/Shimatsu the Bloodcloakedの二体だけ。そして、警戒を持つことができるデーモンも、これが初めてらしい。ちなみに速攻を持つデーモンはいくらかいるけど、絆魂を持つデーモンは他には グリセルブランド/Griselbrand しかいないようだ。こうして見ると、いろいろと規格外な部分が多く、なぜデーモンにされたのかはよくわからない。

カード的には 4 マナ 5/4 飛行と、素でもなかなかに強い。普通なら 3 色は辛いところだけど、このブロックではさほど苦労することなく出せそう。能力については、警戒はともかく、速攻も絆魂も使えそうな感じ。それほど繰替えし使う能力でもない上に、特に能力を使わなくても強いから、とりあえずフィニッシャーとして入れとけ的な感じでデッキに入てといても問題なさそう。マルドゥ色でデッキを組む場合には高確率でデッキに入って来ると思う。というか、デーモンのデはデメリットのデ、という時代が遠い昔になったもんですな・・・。


熊の仲間/Bear’s Companion

この世界で熊といえば 2/2 と決まってるのに、なぜか人間のほうが熊 (2/2) で、呼びだされる本体(?)の熊は 4/4 というおかしな状態になっている。4/4 の熊トークンなるものも初出だし(注1)、4/4 の熊クリーチャーというのも過去に存在してない。一番巨大な熊でも金色熊/Golden Bearの 4/3 が最大だった。これは、あきらかにこの世界のルールを破っている。という状況証拠から推測するに、実は、2/2 のほうは絵に描かれているクマに見えるほうで(実は人間が着ぐるみを着ている)、4/4 のほうが手前にいる「熊さん」という名前の人間に違いない。カードには、どっちが本体とも書いてないもんね。・・・ただ、熊トークンの絵がどうみてもやっぱり熊だけど、そのへんは気にしないということで・・・。

カード的には、5 マナで 2/2 と 4/4 が二体出るというもの。コストパフォーマンスそうは悪くないけど、本体もお供も除去耐性もなければ回避能力もなく、クリーチャータイプに大きなメリットがあるわけでもない(人間というのは多少有利なものの・・・)という、なかなか使いどころが悩ましい感じになっている。構築では出てこないよねえ。リミテッドでも色が合わないとなかなか出しにくいし、出しても突破力があんまり無いのでどうしたものかな、といったところ。戦場とどこかを往復すれば 4/4 トークンを量産できるけど、その仕掛けをわざわざ組むくらいなら他のカードを選びそう。赤や青が入ってる意味もあんまり無い感じ。今後、熊トークンが何かすごいことに化けるとかいうことでもない限り、しばらくは放置されてしまいそうな雰囲気はある。ただ、とりあえず何かのギャグのネタにはなりそうな気もするので、1枚くらいは手元に置いておきたい。


(注1) 従来の熊クリーチャートークンは 2/2 だった。