MTG カード与太話: タルキール覇王譚より「灰雲のフェニックス」「焼き払い」


灰雲のフェニックス/Ashcloud Phoenix

フェニックスといえば何度でも墓地から甦ることができる、再生より強力な復活能力と、燃えさかる大鳥の格好いい絵、という恵まれた組み合わせにもかわらず、なぜか MTG の世界ではそれほど活躍できてないという印象がある(注1)。今回の絵はいつにも増して格好良さが増大している気がするものの、はたして実戦でどこまで活躍できるだろうか。とりあえずリミテッドでなら普通に活躍できそうだけど、神話レアだし・・・。先輩の神話レアの炎輪のフェニックス/Flame-Wreathed Phoenixは、それでもリミテッドでそこそこの成績は残してはいる一方で、やはり構築ではなかなか難しかったようだ。

墓地から戻る能力がかなり強力なせいで、コストが高めに設定されているところにフェニックスの辛さがある気もする。まあ、あまり安いとゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabobみたいなことになるからだろうけど。直接ダメージを繰り返し与えられる能力も地味に強いものの、表に向けるのに 6 マナかかる上に、裏向きで死亡してしまうと復活できないという隙の大きさに、使い方の難しさがありそう。ちらつき/Flickerのような変異コスト踏み倒し系のカードと組合せるのかなあ。そういったカードはスタンダードならいくつかあるけど、今のところタルキールのカードには無いから、ブロック構築erには今後のお楽しみということだろうか。


焼き払い/Burn Away

クリーチャーに火をつけて破壊した上に、墓地にそのまま投げこんで全てを焼き払ってしまう極悪非道なカード。裂け木の恐怖/Splinterfrightあたり、よく燃えそうだよね。ゾンビ関連のデッキもよく燃えそう。探査デッキもよく燃える。タルモゴイフ/Tarmogoyfとかルアゴイフ/Lhurgoyfは微妙に燃え残る感じ。

ちなみに、赤単色で相手の墓地だけ吹き飛ばすカードはこれまでには無かったらしい。全員の墓地を吹きとばす(墓地以外も激しく吹きとばす)カードなら、滅殺の命令/Decree of Annihilationとか世界火/Worldfireなんてのがある。これらは墓地対策というより、いつもの赤のスーパーリセット系のカードで、用途は全然違うよね。あと似たようなカードでは、土地カードだけ追放できる泥穴/Mudholeくらいしかない。墓地を吹き飛ばすカードは黒とか白に多かったのに、ここにきて何故か赤単色でこういうカードが出てきたというのは何かの変化の予兆なのか、火力にちょっとした(相当な)オマケを追加しただけなのか、ただのデザイナーの気紛れなのか、気になるところ。