MTG カード与太話: 運命再編より「アブザンの獣使い」「無慈悲な処刑人」


アブザンの獣使い/Abzan Beastmaster

MTG 史上、4体目の獣使い(Beastmaster)。RPG では tamer とか beastmaster は割と定番なクラスだと思うのに、MTG の世界には tamer は全くおらず、beastmaster も最近になってちらほら出てきた、という程度の扱いになっている。Beastmaster も初出カードはエンチャントで、人間ですらなかったし。3枚目の《野生の獣使い/Wild Beastmaster》になって、ようやく人間になった(このカードについては、過去記事をどうぞ)。

しかし、4枚目になったら人間じゃなくなってしまい、なぜか猟犬になった。猟犬て、自分のほうが使われそうな気がするんだけど・・・。しかも、先輩の《野生の獣使い/Wild Beastmaster》を含め、他の「獣使い」なカードはクリーチャーを強化する能力だったのに、こちらはなぜかカードを引く能力になった。ようやく獣使いのイメージがかたまってきたのかと思ってたのに、またしても違う路線にそれてしまったようだ。はたして、MTG での獣使いはどういう方向に収束していくのだろうか。次の獣使いの出現に期待したい。


無慈悲な処刑人/Merciless Executioner

《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》の同型再販。コストも能力もレアリティも全く同じで、クリーチャータイプだけがゾンビからオークに変わった。先輩のゾンビは、クリーチャーの死体を悪魔やネクロマンサー達のために集めている、という感じだったけど、こちらのオークは純粋に処刑を楽しんでいるらしい。裏切り者を(多分、敵方のスパイと共に?)処分することを楽しむだけでなく、他に処刑するクリーチャーがいなければ、自分すら処刑してしまうという徹底ぶり。その職人魂は高く評価できる。

ちなみに、オークでありながら相手クリーチャーを直接墓地に送ったり、追放できるようなクリーチャーは他にはいない。味方を道連れにするあたりがオークっぽいけど、黒いオークというところには違和感はある。他の記事でも書いたけど、黒いオークというのは一時的なものなのかな。なお実戦では、破壊不能だったり呪禁なクリーチャーすら処刑してしまえるので、他の除去とは違った居場所がありそうな感じ。