MTG カード与太話: イニストラードを覆う影より「熱病の幻視」


熱病の幻視/Fevered Visions

絵がすごい。黒いカードかと思わせるような、狂気に満ちたイラスト。とりあえず、熱病とか幻視とか目からビームとかいうレベルじゃないよね。そして、テキストがまどろっこしい、というか回りくどい。テキストを読んでるだけで目からビーム出るレベル(言いすぎか)。

「各自、自分のターンにカード1枚余計に引けて嬉しいけど、コントローラー以外はカード沢山もってたらペナルティあるよ(目からビーム出ちゃうよ)」みたいなのを、厳密に書くとこうなってしまうのね。少なくとも「そのプレイヤーがあなたの対戦相手だったら・・・(If the player is your opponent, …)」みたいな言いまわしは、初めて見た気がする。「そのプレイヤーがあなたではなかったら」のほうが幾分マシな気がしたけど、それだとチーム戦のときにダメか。MTG のルールテキストを書くにも、いろいろな遊び方がされることを考えないといけない時代よね。

MTG カード与太話: イニストラードを覆う影より「来世の警告」


来世の警告/Behold the Beyond

任意のカードを3枚も探して手札に入れられるカードは、さすがにこれが初めてらしい。これまで「3枚探す」というと、《道化の帽子/Jester’s Cap》のように相手のライブラリーからカードを追放するか、《土地税/Land Tax》のように特定のカードを探せるものしかなかった。手札を全部捨てるという激しい代償を要求されるとはいえ、任意のカードを 3 枚も探せるのはなかなか凄い。《機知の終わり/Wit’s End》 の効果を自分限定にしてみたら、何故か 3 枚も探せるようになったという感じか。手札を捨てるのはコストではないので、カウンターされても被害があまり無いのも良い。今なら相性の良いマッドネスなカードもあることだし、どこかで活躍しそうな気はする。ちなみに任意のカード 2 枚を探すのなら、条件付きながら《高まる野心/Increasing Ambition》がある。

一方で「あなたの手札を(すべて)捨てる」というカードも、黒単色としては意外に珍しい。無条件で捨てさせられるものとしては、《ケアヴェクの悪意/Kaervek’s Spite》と《空虚自身/One with Nothing 》くらいしかない。この手のカードは、青のほうが 3 枚と多く存在している。《精神錯乱/Mind Twist》のような、相手の手札を捨てさせるカードのイメージで、手札を捨てるといえば黒という気がするけど、自分だけ手札を何かの代償として支払わせることに関しては、実のところ黒的にははあまり関心がないようだ。

まさかの時のボードゲーム: Star Realms (7) 拡張セット

2016年3月時点で、下記の 7 種類の拡張セットが販売されている。Crisis のセットについては、パックごとに Crisis XX のように名前がついてはいるけど、内容的にはそれぞれのパック間に直接の関係はなく、個別にパックを購入して遊ぶことができる。

なお、Kickstarter のプロモーションカードだった Merc Cruiser は、Gambits 拡張セットに 3 枚含まれている。

  • Gambits
  • Crisis: Bases and Battlesships
  • Crisis: Heros
  • Crisis: Events
  • Crisis: Fleets and Fortresses
  • Cosmic Gambits
  • Colony Wars

単独で遊べるボックスセットの Colony Wars については、別の記事でカードの内容を紹介しているので、ここでの説明は省略する。それ以外のセットについて、順に説明する。

Gambits

このセットには、Trade Deck に混ぜて使うのカードではなく、プレイ開始時にプレイヤーにあらかじめ配って使うタイプのカード (Gambit カード) と、Promo カードである中立陣営の Merc Cruiser というカード、およびソロプレイ/協力プレイ用のルールカードが入っている。

Gambit カードは、各プレイヤーにあらかじめ裏向きに1-3枚程度配っておく。最初のラウンドの開始時にカードを表向きにし、以降はそのカードが効果を発揮する。Gambits のカードを使う枚数に特に規定はないので、何枚配ってもいい。プレイヤー間に実力差がある場合に、ハンデとして強い側のプレイヤーの取る枚数を減らす方法もある。

ちなみに、初版の Gambit カードは base と同様の「横向き」カードだったけど、現在発売されているこのセットのカードは、Ship と同様の「縦向き」のカードになっている。

ソロプレイ用および協力プレイ用の追加ルールカードとしては、2種類のカード (Nemesis Beast / Pirates of the Dark Star) が入っている。

r6-1

このカードでソロプレイをする場合、ゲームのセッティング自体は通常通り行ない、プレイヤー側のプレイとしては、通常と同様に行なう(多少の変更はあり)。相手側のターンになったら、Trade Deck の上から一枚めくる。そのカードがどの陣営(faction)のカードだったかによって、起こることがかわる。

たとえば、緑の陣営だった場合はルールカードの緑の蘭の記述通り、「めくったカードのコストの3倍のダメージをプレイヤーが受ける」という処理をする。赤いカードなら「交易所にあるコストが最大のカードの2倍のダメージをプレイヤーが受け、交易所のカードをすべて Scrap する」という処理をする。

指示された処理が終わったあとは、交易所のカードの一番左のカードを Scrap し、残りのカードを一枚ずつ Exlorer 側に移動させる(交易所にカードがない場合は、この処理はしない)。そして、めくったカードを Trade Deck の隣りの空いたスペースに置く。

ダメージを受けるとき、プレイヤーの場に Outpost や Base があるときは、耐久力が一番高いものから順に攻撃を受ける。Base があるときは、それが Outpost でなくても、優先的に攻撃を受ける。

ディスカードの能力を使ったときは、代わりに「プレイヤーは即座に1枚ドローし、1枚捨札にする」という操作をする。また Base を破壊できる能力を使ったときは、代わりに 3 攻撃ポイントを得る。

こうしてゲームを進めていき、ルールカードの右上に書かれている権威ポイント分だけ、相手にダメージを与えたらプレイヤーの勝利となり、先にプレイヤーの権威ポイントが 0 以下になったら、プレイヤーの敗北になる。

協力プレイカードについても、ほぼ同様にしてプレイできる。

実際にプレイしてみると、だいたい運ゲーな感じにはなるんだけど、腕が上がればそれなりに安定して勝てるようにはなる。

Crisis: Bases and Battlesships

このセットには、Base Set の Trade Deck にそのまま追加できる Base と Ship カードが、各色ごとに Base 1 種、Ship 1 種が入っている。これらのカードは、Core Set のカードと同様に、通常の Base や Ship カードとして使用できる。

Crisis: Heros

このセットには、Hero という Trade Deck に混ぜて使うことができる、新しいタイプのカードが入っている。Hero には属性(faction)がなく、また通常能力がついていない。その代わりに、Hero カードは交易所から購入したあとに、捨札ではなく直接自分の場に出すことができる。Scrap 能力を使うことで、一度だけ特定の陣営のカードとして機能し、他のカードの ally 能力を使うことができるようになる。

Hero カードの Scrap 能力が使われず捨札になったときは、Base や Ship のカードと同様に、プレイヤーのデッキに混ぜて使うことになる。

Crisis: Events

このセットには、Event という Trade Deck に混ぜて使うことができる、新しいタイプのカードが入っている。Event カードは、交易所に置かれたときにただちに効果を発揮する。

Event カードの効果が終了したらそのカードを Scrap し、Trade Deck から新たにカードを補充する。プレイヤーのデッキに Event カードが入ることはない。

Crisis: Fleets and Fortresses

このセットには Bases and Battleships のセットと同様に、Tarde Deck に混ぜて使うことができる、新しい Base カードと Ship カードが含まれている。各陣営ごとに Base 1 種類と Ship 1 種類が含まれている。

比較的軽めの Ship カードと、重めの Base カードが入っている。

Colony Wars

Base Set がなくても、これ単独で遊べる大型の拡張セットである。ルールブックや、点数のカードや Scout、Viper などのカードも入っている。もちろん、Base Set に混ぜて使うこともできる。

このセットについては別の記事をどうぞ。

Cosmic Gambits

新たな Gambit カード 13 枚と、Secret Outpost という Trade Deck に混ぜて使える Base カードが含まれている。Gambit カードの使い方は、Gambits セットのカードと同じである。

r6-2