MTG 妄想デッキ: 戦乱のゼンディカーブロック構築「赤緑上陸」

「上陸カードを入れまくればおk」という電波を受信したので作ってみた。ブロック構築が今後どうなるのかは分からないけど・・・

土地 24
燃えがらの林間地 4 山かつ森
進化する未開地 4 基本土地フェッチ
肥沃な茂み 4 出たらライブラリーの上5枚から基本土地かクリーチャーを1枚ライブラリトップに
そびえる尖頂 4 出たらクリーチャー1体を +1/+1 と先制攻撃
4
4
クリーチャー 18
獣呼びの学者 2 (1)(緑) 1/1。速攻。クリーチャー用好きなマナ1点
マキンディの滑り駆け 4 (1)(赤) 2/1。トランプル。上陸で +1/+1
ヴァラクートの捕食者 3 (2)(赤) 2/2。上陸で +2/+2
穴掘り土百足 2 (2)(赤) 3/2。上陸で対戦相手に 1 ダメージ。
下生えの勇者 2 (1)(緑)(緑) 2/2。上陸で +1/+1 カウンター。ダメージ耐性
林の喧騒者 3 (2)(赤)(緑) 3/3 トランプル。上陸で +2/+2
アクームのヘルカイト 2 (4)(赤)(赤) 4/4。飛行。上陸で相手かクリーチャーに 1 ダメージ。
呪文 18
板岩の槌 4 (2)、装備(2)、攻撃時に土地を戻すと +2/+2
成長のうねり 4 (1)(緑) クリーチャー1体を +2/+2 し、土地を手札から1枚出せる
自然の繋がり 2 (2)(緑) 基本土地1枚を戦場に出す
カザンドゥへの撤退 2 (2)(緑) 上陸で 2 ライフか +1/+1 カウンターを置く
ヴァラクートへの撤退 2 (2)(赤) 上陸で +2/+0 かブロック不可にする
とどろく雷鳴 4 (X)(赤)(赤) X ダメージを任意の対象に割り振る

上陸クリーチャーに板岩の槌を付けて、2種類の撤退を並べて、あとは土地を出したり入れたりして殴るという、ただそれだけのデッキ。撤退 2 種と槌の付いたクリーチャーがあって、そびえる尖頂が手札にあれば、

  • 尖頂を出して +1/+1 先制攻撃
  • ヴァラクートへの撤退の上陸で +2/+0
  • カサンドゥへの撤退の上陸で +1/+1 (カウンター)
  • 槌で尖頂を戻して +2/+2

で、合計 +6/+4 先制攻撃よね。槌が付いているのが《マキンディの滑り駆け》でも「9/6 トランプル+先制攻撃」、《林の喧騒者》なら「11/9 トランプル+先制攻撃」と一撃必殺級。《進化する未開地》で森か山を出し、それを手札に戻した上に《成長のうねり》で戦場に出すとかしたら、もはや計算が面倒なくらい。これは勝つる(多分)。

《怒りの座、オムナス》も入れてみたかったけど、重すぎて今回はパス。

MTG カード与太話: 戦乱のゼンディカーより「荒廃した湿原」「板岩の槌」


荒廃した湿原/Blighted Fen

MTG の歴史も 20 年近くなり、基本でない土地の種類も膨大になってきた。だんだんと、新たに使える単語が減ってきているはずなのに、それでも新しい土地の名前を探しだす(考えだす?)開発の苦労は図り知れない。これまで、黒マナだけを出す土地の名称としては、「沼(Swamp)」「沼地(Bog )」「湿地(Marsh)」「墓所(Crypt)」といった地名が多く使われてきた。いかにも黒っぽくて、黒マナが出そうだ。このあたりは分かりやすい。

一方、沼や墓所っぽい名前が入らないときは、代わりに黒を連想する単語が形容詞的に入ることが多い。例えば《漆黒の要塞/Ebon Stronghold》のように黒に直結する単語の他、《Lake of the Dead》のように死を連想するような単語、《陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers》のような黒に関係する団体や地名などの単語が使われている。

それで、このカードも「湿原」ではあるけど、英語の単語は Fen という新しい単語が使われている。それで、Fen という単語の語源を oxford 辞書で調べてみたところ、これは泥炭地が冠水してできた、弱酸性の湿地を意味する単語だそうだ。湿原は湿原でも、過去に使われている単語の Marsh のほうは、雨季になると低地の草原に水が貯まって冠水してできる一時的な湿地のことだそうで、似ているけど違うものらしい。いずれにしても、沼っぽいものではあるので黒マナは出そうな気はする。「荒廃(Blightend)」のほうも黒っぽいけど、今回のゼンディカーで「荒廃」シリーズとしてそれぞれの種類のマナが出る土地が出てるおり、そっちの単語は黒とは関係がないということらしい。

とまあ、どこまで深く考えられているのかは分からないけど、だんだん地形を表す単語も複雑になってきて、開発する人も翻訳する人も苦労してそうだなー・・・と思いつつ、このカードを取り上げた本当の理由は、今回のゼンディカーの土地でイラストが一番良いと思ったからだったりする。本当にありがとうございました。


板岩の槌/Slab Hammer

上陸の反対のことをすると、装着してるクリーチャーが +2/+2 される装備品。上陸と相性がとても良さそうではあるけど、手札に戻すタイミングが「攻撃するたび」なのが憎い。《ヴァラクートの捕食者/Valakut Predator》あたりにこれを付けてから、土地を手札に戻して +2/+2 したあとに、さらに土地を出して +2/+2 するとかできないようになってる。逆は出来るけど、それだと土地が手札にないときはできないよね・・・このへんのバランスは、例によって開発の絶妙な匙加減ということかな。とりあえず、上陸強化クリーチャーと《そびえる尖頂/Looming Spires》あたりと組ませて、何かデッキを組んでみたい。

ちなみに、槌(Hammer)というと装備品を連想しやすいけど、実際には赤のカード用の単語として使われていることが多いようだ。よく使われたところでは《ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan》とか《火山の鎚/Volcanic Hammer》あたり。絵的に言えば、槌を装備して殴るというよりも、槌そのものを投げつけてダメージを与えるというイメージっぽい。一方で、装備品としては数があまりなく、このカードを除けば《破滅の槌/Hammer of Ruin》と《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》の2枚しかない。MTG の世界では、槌は装備されるより自分で飛んでく(?)ほうが主流らしい。

MTG カード与太話: 戦乱のゼンディカーより「ヴァラクートの捕食者」「隔離の場」


ヴァラクートの捕食者/Valakut Predator

前回のゼンディカーでの、上陸で +2/+2 されるサイクルの赤版は、2 マナ 1/1 で先制攻撃がついた《板金鎧の土百足/Plated Geopede》だった。それが、今回のサイクルで 3 マナ 2/2 で能力なしのこのカードになった。随分と弱体化されてない? せめて先制攻撃は残しておいて欲しかった。たぶん、その代わりとして 2 マナ 2/1 トランプルの《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》が用意されたんだろうけど、こっちは上陸による強化が +1/+1 と弱体化されている。《ヴァラクートへの撤退/Retreat to Valakut》とかと組合せて使う前提にしても、うーんちょっと、という感じ。

同僚だった 1 マナで 0/1 の《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》もリストラされてしまい、代わりに 4 マナ 2/3 で先制攻撃持ちの《オンドゥの大角/Ondu Greathorn》が採用された。うーん、ずいぶんと重くなった上に、なぜこっちに先制攻撃が付いたのかよくわからない。前回から継続採用の《領地のベイロス/Territorial Baloth》と、他の青と黒のクリーチャーを見ても、どうも上陸強化型のクリーチャーは重い方向にシフトしたらしい。

前回のゼンディカーのときに作ったような、ウィニーに見せかけた上陸蹂躙デッキは難しそうだなあ・・・まあ、それでもきっとこのへん使うんだけどね。


隔離の場/Quarantine Field

最近増えてきた(気がする)、X がコストに複数含まれるカード。いろんなパターンが作られてきたけど、X 二つ + 色マナ二つという組合せは、意外にもこれが初めてらしい。ちなみに X 二つ + 色マナ三つは《天使への願い/Entreat the Angels》があり、X 二つ + 色マナ四つには《奈落の総ざらい/Empty the Pits》がある。開発の人がマナコストの一覧表を作ってみたら、色マナ三つと四つはあるのに二つがないことに気がついて作ってみた、という感じに違いない(妄想です)。

コスト的に言えば、X=1 ならマナコストが 3 の《忘却の輪/Oblivion Ring》や《払拭の光/Banishing Light》に劣る。X=2 ならコスト的には《忘却の輪/Oblivion Ring》2枚と同等で、こちらならカードが1枚で済む分だけ勝るという感じ。さすがに X=3 になるとかなりパフォーマンスが良くなるけど、8 マナ出せる頃には勝負が付いてそう(構築なら)。果たして、どのくらい活躍するのだろうか。